「近年の国家試験の傾向から見る、模試(CBTも含む)で取るべき点数とその対策」 ~「模試でその後の試験の結果がまる分かり!? 模試でどのくらい点数を取れば良いの?」~お問合せ 代表 名古屋 052-220-5446

以下は、基本的にデータに基づいてご説明致しますが、目標設定に関しましては一部
主観が入ることをご了承ください。

現在、歯科医師の国家試験が大変難しくなっていることは、マスコミ等の報道により周知となっていますが、データを元にしっかりと、傾向と対策を練る必要があります。

・第114回歯科医師国家試験の合格発表について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2021/siken02/about.html

出願者数 受験者数 合格者数 合格率
新卒者 2,615人 2,103人 1,687人 80.2%
全 体 3,852人 3,284人 2,123人 64.6%

・2021年 歯科医師国家試験結果|旺文社教育情報センター
http://eic.obunsha.co.jp/eic/pdf/kokushi/2021/0414_1.pdf
第114回 歯科医師国家試験の結果がこのほど厚生労働省より発表された。受験者3,284人、合格者2,123人、合格率は64.6%だった。合格率は前年に比べて、全体では1.0ポイントダウン。新卒が0.9ポイントアップした一方で、既卒は6.2ポイントダウンした。
■歯科医師国家試験 過去10年間の推移[新卒・既卒合計]


学生さんからよく、
「学年で半分以内の順位だったら安心ですか?」
「6年生なんですけど、模試で2000位以内だったら大丈夫ですか?」
という話を聞くのですが、

まず、順を追って説明させてください。
114回の国家試験では全体3,284人が受験し、2,123人が合格しています。

単純な計算で2,123(合格者)÷3,284(受験生)×100で合格率64.6(%)となりますが、
よく表を見てください。
全体の出願者は3,852人となっています。この差は大学の意向で、国試に出願するも、その後の卒業試験等で不合格になってしまい、受験できなかった受験生がいることを意味します。

その上で先程の計算をしてみましょう。
2,123(合格者)÷3,852(出願者)×100で55.1%となります。
しかも6年生まで厳しい進級試験、CBTをクリアしてきた人達でこの結果です。

なので、先ほどの
「学年で半分以内の順位だったら安心ですか?」
「6年生なんですけど、模試で2000位以内だったら大丈夫ですか?」

は、両方とも否です!

「学年で半分以内の順位だったら安心ですか?」
→「常に1/3以内の順位にいるように心がけてください。(しかも単発的な暗記の仕方ではダメです。)」

「6年生なんですけど、模試で2000位以内だったら大丈夫ですか?」
→「常に順位3ケタ(1000番以内)を心がけてください。(それに加えて必修問題は死角を作ってはいけません。」

〇模試で取るべき目標まとめ

第114回歯科医師国家試験の合格発表について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2021/siken02/about.html
第114回歯科医師国家試験の合格基準は、
一般問題(必修問題を含む)を1問1点、臨床実地問題を1問3点とし、
 (1) 領域A(総     論)53点以上/100点 (53%)
 (2) 領域B(各論Ⅰ~Ⅱ) 107点以上/167点 (64%)
 (3) 領域C(各論Ⅲ~Ⅴ) 129点以上/206点 (62%)
 (4) 必修問題 63点以上/ 78点 (80%)
    但し、必修問題の一部を採点から除外された受験者にあっては、
    必修問題の得点について総点数の80%以上とする。

今年は全体的に難しく、平均点が低めですが、年によってはB領域が70%を超えてくることがあります。
また、必修に関しては80%を取らなくていけないため、スキのない勉強をしていかなければなりません。
〇第三回模試(最終模試)
・A,B,C全ての領域で80%以上。
・必修に関しては90%以上、最低でも85%以上。
・全国順位3ケタ(1000番以内)。
〇第一回模試
・A,B,C全ての領域で70%以上。
・必修に関しては85%以上。
・全国順位1300番以内。
〇CBT模試
・全範囲で正答率80%以上。
・各大学で定められているボーダーより模試で正答率が10%以上低いと
 だいぶ厳しくなってしまいます。

~最後に~
模試で頑張って、本番まで一年程度で上がる点数はせいぜい10%と考えてよいと思います。やはり低学年から、蓄積を作っておかないと、いきなりは厳しいですね。低学年からきちんと蓄積を作ってきた人とそうでない人の差が国家試験&CBTの結果となるのでしょう。