(大阪歯科6年)学士2の過去問分析(2020年度)~1月の学士2の再試で、中間層の方に、お一人でも多く合格して頂くために~

大歯では、1月に学士2の再試があります。以下を役立ててみてはいかがでしょうか?

下位層では、合格は今からでは正直無理なので、大歯の中間層(あるいは若干下程度)の方々が一人でも合格出来るように、分析をしてみました。

中間層の方の傾向として、「少ない知識を駆使して、応用する訓練が足りていない」傾向があります。求められる知識量は非常に多いですが、それらの意味が分かっていない状態で、ただ覚えるしか出来ていないので、実際の問題で応用できず、国家試験に合格出来ない傾向があります。

学士2の過去問を、丸暗記するのではなく、「単元毎に基礎となる知識をまとめる&問題が必要としている知識の繋がりを、専門家の解説により可視化して、ご自身で解説出来るレベルにまでする」ことで、合っている問題がなぜ合っているのか、間違った問題がなぜ間違っているのかが、深く理解出来るようになります。結果、卒業試験を活用して、国試にも応用を効かす効率のよい学習が可能になります。間違った問題だけでなく、なぜ合っている問題が合っているのかをご自身で解説出来るようになれば、問題が変形されて出されても、ある程度対応が出来るはずです。問題を解きっぱなしになっているから、学力が伸び悩みになってしまうのです。当予備校では、現在学士2の過去問の解説を、集中的に個別に実施しています。

結局、卒業試験に苦労しているほとんどの生徒には、個別指導が必要なのでしょう。

卒業試験と国家試験と2つの対策を並行して行わなくてはならず、時間的余裕は全くない状態で、効率よく自力でやるには、共通の内容を早い段階でパスして、その上でそれぞれに必要な内容を追加する。そんな器用なことを出来る学生は、ごく一部の最優秀の生徒を除いては、皆無と思います。大歯の最優秀層を除く上位層は、先輩や親、部活関係で仲の良い学内の先生を上手く活用しているのでしょう。それが出来ない環境ならば、ほぼ無理な内容と思われます。

学士2の過去問から分析するところ、以下のような特徴が見受けれます。

•問題配分に偏りがある
例)インプラント、歯周外科など特定の分野が明らかに多い。

•いわゆる教科書に記載されているが、ブループリントでは確認出来なかった選択肢が正解の選択肢で出題されている。
例)若年者の歯槽骨吸収が問題になる疾患でチェディアック東症候群、エーラスダンロス症候群を正解で選ばせる。(これら2つはブループリントでは確認出来ず。ただし、口腔病理学、口腔外科学の教科書には記載あり。)

•歯周病の問題は学生レベルではマニアックと感じる問題もある。
やたらと歯周外科の出題が多いが、良問も多い。
例)歯周外科の切開線の問題

•保存、歯内は歯内でマニアックな問題が出る。しかし正確に意味を理解して覚えるという意味では意外と良問も多い。
マニアック例)根管通過法
良問例)スメア層で正しいのは?
間違いの選択肢で、レジン重合を阻害するとあるが、正しく理解していないと引っかりそうと思われる。

•基礎の難易度はかなり高いと思われるが、大歯の中間層を見ると、比較的よく出来ている印象
→大歯の中間層に関して言うと、基礎はかなりしっかり覚えてる学生が多い印象。2年から3年の進級が厳しく、他校に比べて、一度しっかり学習したからではないか?

•知識単独で解ける問題は多少マイナーでもできているが、知識を組み合わせ解答を導くタイプは過去問そのままでも間違えている中間層の生徒が多い
例)「ワルファリンと併用禁忌の薬剤は何か」という問題で、ミコナゾールは選べている生徒が多い(確かに2016年厚生労働省から禁忌と通達あり)のに、ビタミンK製剤が選べていないなど。(ワルファリンの作用機序からすればビタミンK製剤が禁忌なのは明らか。教科書をよく読まず、納豆など具体的な食品だけしか暗記しておらず、ビタミンKが多いから納豆がダメと正しく知識が繋がってない)

•上の内容と重複しているが、中間層の生徒は、周辺の知識を収集しようとし過ぎて、その問題の根本がわかっていない傾向がある(恐らく授業で与えられる知識が膨大で単純暗記に走らないと追いつかないため、時間をかけて考える訓練ができていないのではないか?)

•補綴の臨床問題は別冊冊子が回収されているので評価できず。知識問題は普通の印象です。