(大阪歯科大学) 高学年で大量に留年する原因は何か?それは主に2年生にあると思います。低学年のうちは、危機意識が親もお子さんもあまりなく、正しい学習をして、応用力の効く学力を定着させないまま、高学年になる方が多いから、最後に追いつめられるのです。高学年になると、いきなり非常に高い応用力が、学校側から要求されます。その時に基礎からやり直すことは、よほど集中的に対策しない限り、至難の業です。。。

大阪歯科では、高学年で大量に生徒が留年します。今年からは5年の留年数が激増していく流れです。

しかし大歯の低学年を見ると、非常に興味深いことに気づきます。それは他大学に比較して、一見大歯の進級は恵まれているように見えるのです。

例えば。。。

大阪歯科大の学生は、進級に関して、情報交換のチームワークが強いです(朝日と違いますね)。 2、3年は、過去問の解答は基本出回っています。また再試験までに、本試験の解答を試験委員のような係りの学生が、大抵作成しています。

模範解答自体の精度はそこまで高くないですが、上手く部活関係の教員を利用して作っていたり、授業スライドを全部コピーして、それから要点を整理したりしている感じで、予想以上に体制は整っている印象です。

ですから大歯の生徒&親御さんを見ていると、低学年のうちは危機感があまりない印象を受けます。「まあ、無事に進級出来るんやし、なんとかなるやろ」という感じでしょうか。上位層は低学年のうちにきちんと知識を仕込んでおくのですが、中位から下位ですね。特に油断するのは。。。

しかし進級としての体制が整っているのと、学力が定着しているかは別です。現状で、これほど多くの学生が高学年で留年することを考えると、大歯の場合、逆に体制が整っているのに生徒も親も甘えて、本質的な学力定着に目が向いていないまま、高学年になってしまう傾向にあるのではないでしょうか。これは恐ろしいことです。

問題は2年生です。

2から3年が厳しくて、科目によっては付け焼き刃の知識でテストを受ける→なんとかギリギリ受かる→教科書内容を理解していないので、結局6年の時の借金になる内容を低学年のうちから作る→6年でたまりに溜まった借金でどうしようもなくなるの流れと思われます。2年から3年の進級の反動で3年を適当に過ごせば、さらに借金は膨らみます。

ですから、そもそも大阪歯科大はギリギリで進級してはいけない大学なのではないでしょうか?

ロールプレイングゲームで例えると、「小ボスはへなちょこだからついつい油断してしまい、なのにラスボスはなんと最強!」と同じ理屈ですね笑。しかも課金額maxです。これは悪質なRPGです。ましてへなちょこな小ボスと対決するのに、息も絶え絶えで戦って、何も経験値を上げないまま過ごしてしまったら、その10倍以上の強度を誇るラスボスに勝てるでしょうか? 

基礎系科目という程なので、やはり臨床系科目の基礎になっているのです。ですから、基礎系科目をきちんと対策すると、臨床はその応用なだけなので、結果的に高学年で楽が出来るので、模試や時事問題などまでしっかり手が回る→国家試験に受かる流れが出来るのです。高学年になり、基礎教科を振り返る時間を作るのは、よほど集中的に個別授業を受けるなどしない限り難しいでしょう。

低学年の方々は、先輩たちが、卒業試験で苦しんでいることはご存じだと思います。それは低学年で、正しい学習をしなかったため、応用力の欠如という借金を貯めこんできたからです(大歯の上位層は優秀ですが)。具体的な反省例が目の前にあり、自分もそうなると分かっているのに、何もしないのは、愚かではないでしょうか?今の低学年の方々が6年になる頃には、国試の合格者は今の2000人規模から1500人規模に縮小されることが決まっている以上、今の6年の卒業試験より、低学年の卒試(もちろん5年の進級も含めて)の方が難しくなるのですよ。。。

逆に言うと、2、3年さえ、正しい学習をして、基礎からきちんと仕込みさえしておけば、後は本当に楽になるということです。ギリギリ進級の方は以後茨の道を歩むことになります。

1日でも早く、大歯の低学年の方々にはその事に気付いて欲しいですね。