(既卒生の方へ)「みんなが大手予備校に行くから、自分も行くか」というよくあるパターンがどれだけ愚の骨頂で、危険であるかということを、簡単に分析してみますよ。大手に行って、来年合格する人は、今年惜しくも落ちてしまった方のみです。彼らは大手で学力のダメ出しをして合格するのです。大手は、今苦手科目があって、それの補強をするところとしては不向きです。いわゆる「多浪」とは、苦手科目あるのに大手にゆき、難民のようになっている方のことではないですか?その多浪の方も、最初は、今のあなたのように、「さあ浪人になったから、大手に行くか」と考えている方だったのですよ。。。

大手予備校に、国試浪人になると、あたかも神社参りのように、ぞろぞろと通塾するのが、パターンになっています(思考停止しています+知性が全く感じられません)。

しかし少し考えてみれば、これがどれだけ愚かな「神社参り」であるかが分かると思います(大手予備校の批判をしているわけではありません。何も考えないで→大手という思考パターンが終わっていると言いたいだけです。)

なぜなら集団の中で学習して、翌年合格できるのは、「惜しくも落ちてしまった方」であり、大手がやることは、「翌年の国試の傾向予想を伝えること」であり、やれることは「苦手科目のダメ出し」であり、あなたの苦手科目を、出来るようにすることではないからです。ということは、ちゃんと自己分析が出来ていて、「今年惜しくも落ちた」と分かっている方が行く場所なのです。

大手のあり得ない点一覧(少し考えれば分かります。)

1.大手に行くのは、全て国試を落ちた人たちであり、選抜コースがあるから行くわけではないこと(集団の中では苦手科目がある場合、伸びる範囲は知れてるし、あなたの苦手分野を補強するわけではありませんよね)。
2.その落ちた人たちが、東京・大阪でグループを作るため、序列関係ができ、付き合いに気を使い、実は自分の学習時間が足りなくなること(愚かな人ほど浪人になってからの付き合いに気を使います。多浪の先輩の飲みに付き合ったあり、挙句の果てには恋愛などもします。恋愛して、片方が合格して、片方が落ちたらどうなるんでしょうね?)
3.現在の国試は相対評価=合格人数が決まっていて、高得点者から合格する仕組みであるから、いくら仲良くしてみて、最終的には彼氏/彼女を取られるようなパターンに陥ること=親友という二人の浪人が、1人が合格して、1人が不合格になったら、その関係は続くと思いますか?まあ一年ぐらいですよね、続いても。恋愛や飲みは合格したらすればいいいのです。浪人時代にそんなことをするのを、「現実逃避」と言います(そういう人まわりにたくさんいるはずですよ。)翌年合格できないから、不安で、お互いに足を引っ張りあっているんですよね。
4.大手では、大学毎にクラスが出来ていること=これは謎ですよね。選抜クラスがあり、合格するなら、大手に行く価値はありますが、無選抜!?で、同じ学校の落ちた人たちがぞぞぞろと通う環境。。。どこに成績のよい人と競いあう環境があるのですか?だれるしかないじゃないですか。2浪目の合格率は、麻布でも約55%ですものね。微妙ですね。
5.大手のテキストのオリジナリティは、あなたが合格する上で無駄です=大手のテキストは、教科書から講師が作ったものです。大手はオリジナリティを求められるため(教科書のままではクレーム来ますよね)、極端に走ることがパフォーマンスとして求められます。しかし大手のパフォーマンスなど、あなたの合格には何の役にも立ちません。国試の出題者は教科書から出すため、理屈から言えば、教科書を全て覚えれば合格できます(現役生は大手テキストで合格しないですよね?)
6.5月に出題者が発表されたら、大手は出題者の研究テーマを調べて出題を予想しますが、それは無駄。その教授のシラバスや教科の過去問を入手するのが最も合理的な方法ですが、大手にはコンプライアンスがあり、それはできません(大手にはそもそもそんな情報はありません。進級支援やっていないので。)

しかし大手の優れている点が一つだけあります。
〇全国模試で、自分の順位&苦手分野を相対的に理解すること=これは小さい予備校にはできませんよね。データが豊富ではないので。

国試に合格するのは、二つのことに気を付ければよいのです。
1.低学年の時の教科の知識が正確であるかを確認する。
2.その知識を、駆使して、応用問題を解ける思考力を身に着ける。

私が考えるに、多浪になる理由は、1にあると思います。多浪の方は大抵、低学年の時の教科のシラバス&定期試験の問題(過去問)を持っていません。歯科医師国家試験において、実は大学受験の時と比較すると分かるのですが、いわゆるオフィシャルな参考書がありません。しかしこの参考書に当たるのは、実は低学年の時の科目のシラバス&定期試験
(過去問)であると、私は考えています。浪人になってしまい、すでに低学年の時の科目がある程度定着している方は、大手のダメ出しで翌年合格できるでしょうが、そうでない人は、無理ですよね。多人は低学年の時の資料を持っていないため、1.低学年の時の教科の知識が正確であるかを確認する、ことができないのです。極論言うと、間違った知識を持っている可能性が高いのです。だいたいそういう多浪に限って、実践をひたすら繰り返して、答えを覚えているという最悪な勉強の仕方をしている方々ばかりです。実践は、大学受験で例えると、「赤本」にあたります。参考書なしに、いきなり赤本を繰り替えして、答えを覚えてしまって、合格できるでしょうか?

さて、最後にまとめてみますよ。

以上のことから、こういう結論が出ます。

〇前年度惜しくも落ちてしまった人は、大手予備校へ
〇学力が若干足りないが、孤独に耐えれない人は、少人数グループ指導の予備校へ(定期的に大手の模試を受ける)
〇学力がかなり足りないが、孤独に耐えれて、集中的な学習ができる人で、一年で合格したい人は、個別指導の予備校へ(定期的に大手の模試を受ける)

ですよね?

ただし個別指導の予備校にもクリアしなくてはならない課題が2つあります。それは「講師が本当に力量があるのか?」ということ。さらに「その講師が自分の学習時間にどれだけ時間を割けるのか?」ということです。しかしもしこの2つのポイントをクリアしていれば、当然割高な料金設定ですが、個別が来年合格する最強の環境であることは間違いありません。

見てきた範囲で言うと、私の考えるいわゆる多浪とは、「苦手な分野があるのに、十分な補強をしたがらず、得意分野で点を稼ごうとして、毎年点が若干足りなくて落ちている人達」のことです。

正直さ&知恵(分析力?)が足りないため、そうなってしまうのです。これを「大手の難民」と考えることもできます。

これから浪人の人、多浪にはくれぐれもならないでくださいね!先輩でたくさんいると思いますが、そんな人たちと付き合いだしたら、あなたももれなく多浪への道まっしぐらですよ。