闇の合格率という言葉があります。
私立の歯学部の多くは卒業試験で人数を絞り、精鋭たちに国家試験を受けさせ、見かけ上の合格率を上げているため、合格率の分母は、受験者数で算出します。
しかし。。。
卒業試験で絞らずに、実際に本当はどれだけ合格しているかを知るために、出願者数を分母として合格率を見るものが、闇の合格率と呼ばれるものなのです。
愛知学院では、数年前から、6年生になれば、全員を卒業させる方針をとっています。
その結果。。。今回なんと。。。
闇の合格率:全国私大3位、西日本私大1位(合格者数71名、受験者数101名)という実績をあげました。
ただ愛知学院には、2年の解剖、4年のCBTなどいくつかの関門があります。
愛知学院は、去年の合格率は、約50%でした。しかし今年は70%。
合格率が飛躍的に上がった理由として考えられるのが以下の4点
①学年の雰囲気が良かった(勉強するのが当たり前という雰囲気があった)。
②成績の良い、元気のよい層が上位にいた。
③皆で助け合っていた。
④大学が取り組みを変えた。
④については、前期は、総合示説と言われる試験を頻繁に実施して、勉強をある程度強制する形がありました。
また後期は、大手予備校などに任せるなど、授業が少なく、自分の勉強時間を確保出来る放任主義を取っていました。
しかし放任主義は、勉強する生徒は勉強しますが、勉強しない生徒はしなくなり、上下の差が大きく開く可能性があります。
学年によって、出来不出来はやはりあるので、今後もこの実績を続けるのは、大変と思いますが。6年に進級した生徒を全員合格させる今の仕組みは画期的と思われます。
提言として、学力の底上げを図るなら、臨床問題は各自にやらせてよいが、基礎系科目は、忘れかけて、自信が無くなっている生徒が多いので、ここにいかに力を入れて、ブラッシュアップする体制が出来るかどうかが、今後も高い実績を出せるかどうかの分かれ目になるのかもしれません。