(part.4) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修A-10)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。

本日紹介する問題はA-10です。

必修問題として妥当ではなく、設問が不明瞭で、正解が得られないために削除となった問題です。

舌の分界溝に開口するのはどれか。

1つ選べ。

a.脂腺

b.後舌腺

c.Ebner腺

d.アポクリン腺

e.Blandin-Nuhn腺

解剖は正しい場所を押さえることが肝です。

舌は、前3分の2と3分の1とでわけられています。

そこで神経の支配も味覚、体性感覚ともに違うこともみなさん受験のうえで復習しているのではないかと思われます。

このわける場所のことを分界溝といい、

そのまえを舌体。その後ろを舌根というわけです。

そして、この分界溝の前にあるものが有郭乳頭であり、その粘膜にあるのが、エブネル腺です。 いやらしいことに英語で表記されています。(日頃から教科書で英語を読むことが大事ではありますが、、)

ささいな日本語の言葉のニュアンスで削除となってしまいましたが、おそらく作成者が正解にしたかった問題なのでしょう。

さてさて、確認はこの程度にしまして、

ほかの枝をグループに分けたり、確認していきましょう。

b.後舌腺

c.Ebner腺

d.アポクリン腺

e.Blandin-Nuhn腺

アポクリン腺と脂腺は開口形式からもってきた枝、

後舌腺、エブネル腺、Blandin-Nuhn腺は唾液腺の名前からもってきた枝だとわかります。

少し教科書を読んだり、知識の確認をすることでグループわけしやすくなるので参考にしてみてくださいね。

ここまで分けたのでとりあえず、開口形式について確認していきましょうか。

開口形式:

細胞の分泌の仕方をそうよびます。

一つ目は、細胞が開いて、分泌物だけ出るので開口分泌といいます。エクリン汗腺がそうです。

二つ目は、分泌物をだす細胞自体がちぎれて、細胞自体も分泌されます。これをアポクリン腺といいます。

(余談ですが、あの子、なんだかいい匂いする。これってフェロモン?!ってものがこれです。)

わきの下や外耳道、乳腺とかが当たります。

三つ目は、ホロクリン分泌といって、細胞全部がちぎれて分泌されるものです。

(今となってはみかけませんが、ファミレスでリーマンがよく顔をふいて取っている、アレです。)

以上のように””身近なものを例えに暗記していくのはわかりやすいですね。

参考にしてみてください。

ちなみに口腔外科でよくBlandin-Nuhn嚢胞という言葉よく聞きますよね。だいたいベロの前にできますね。

実は前舌腺の別名がBlandin-Nuhn腺と言ったりするんです。

一つの言葉でも言い回しが複数、存在する。

これに気をつけながら暗記してみてください。

そして、問題が「どのグループと、どのグループで作られた問題であるか」と枝を意識しながら解いてみてくださいね。

☆☆☆まとめ☆☆☆

①解剖は場所で覚えよう!

②グループ分けするのには、多少知識が必要!

つまり、教科書は読み込もう。

③身近なもので例えると解きやすい。そして、いろんな言い回しをする用語はしっかり整理しよう!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part.3) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 D-7)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。

取り上げる問題は、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つです。

本日紹介する問題はD-7です。

( )に入るのはどれか。1つ選べ。

( ) , the study of distribution and determinants of health-rated states and events in specified populations , is a potent scientific tool to confront a new infectious disease.

a.Anatomy

b.Biochemistry

c.Epidemiology

d.Pharmacology

e.Physiology

今回取り上げたのは英語の問題です。

( ) is 〜.がSVCとなっているので( )と〜が

同じ意味だから

a potent scientific tool to confront a new infectious disease

がわかれば解けるのに、、potentはわかんないけど未知の感染症に立ち向かう科学的な道具…を選べばいいんだな。

でも選択肢がさっぱりわかんないどうしよう、、

と考える方も多いと思います。

接頭字で分解してみると英単語を攻略しやすいかもしれませんよ。

そして、類推してみるのです。

a.Anatomy

→ana+tomy

アナはわかんないけど、tomyって単語は

口腔外科とかで聞いたことあるな、、、

→解剖関係か外科関係??

b.Biochemistry

→bio+chemistry

バイオって生き物??ケミストリーって歌手のほうもいるけど、化学、、だったかな。

c.Epidemiology

→epi+demiology

epiって組織学で上皮細胞のこと、epithelialって

いってたな。demiってひょっとして大正デモクラシー??のデモ?よくあるデモって聞くと、

“”人””関係なのかな?

d.Pharmacology

→””カタカナに書き起こしてみると””ファーマシーって近所にあったな、、確か薬局だったっけ??

e.Physiology

→””カタカナに書き起こしてみると””フィジオロジー?フィジってフィジカルのフィジだよね。

流行りの呪術廻戦とかの主人公、フィジカルに戦ってたよな。肉体的な感じか生物、生理的な感じするな、、、

英文中にhealthとかあるし、ヘルス=健康って意味だし、人が健康ってことだよね。

と考えると答えは、、、

C!

といった風にですね。英語はわかる英文の中の単語を探してみたり、具体的に他の似ている単語(ゲームや漫画の中で聞いた時でも全然大丈夫です。)を連想ゲームしてみたり、カタカナに書き起こしてみたりすると攻略しやすいかもしれません。

また、普段からこの受験生は教科書で英語の単語をなんとなくでもいいので確認していたみたいです。だから、epithelialのepiが表面上のって意味かなと捉えて類推できたかもしれません。エピテリアル自体は上皮という意味です。

☆☆☆まとめ☆☆☆

英文がわからなくても、英文の中のわかる単語をひろうこと!

選択肢の英語を接頭字と分解してみたり、わかる単語を連想してみること!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part.2) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 D-19)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に解説しています。

本日紹介する問題は D-19です。

取り上げる問題は、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つを、毎回ピックアップしていこうと思います。

放射線治療における晩期反応組織はどれか。1つ選べ。

a.骨髄

b.脊髄

c.粘膜

d.皮膚

e.生殖腺

まずはいつも通り、知識の確認から行きましょう。

細胞は増殖、分化、成熟、そして死へと向かっていきます。

細胞動態でいいますと、細胞再生系と条件付き細胞再生系にわけることができます。

①細胞再生系。

幹細胞が1個、2個と分かれていくと、増えた分の1個、2個の細胞が増えて、わかれて、熟して死んでいきます。

数としては変わらないのでこの状態を平衡といいます。

細胞の再生が早いので放射線の影響をうけやすく、俗にいう早期組織反応として影響を受けやすいです。

骨髄や皮膚、粘膜上皮、水晶、生殖腺などといった放射線照射後、数週間以内に組織が減ってしまうものです。

②条件付き細胞系。

分化して機能をもった細胞たちが多く、一部だけ幹細胞がある状態。

増殖能力があるものの、ふだんは増えず、組織がなくなってから再生をはじめるタイプです。

このようなタイプに放射線を浴びせると、

増殖しにくい上に支持組織である血管系もダメージをうけ、なかなか回復しないものです。

これらの代表例として、脊髄、肺、腎臓、唾液腺、下顎骨が上げられ、晩期組織反応として良く名前があがるものです。

以上の知識を確認したうえで選択肢の枝をみてみると、

早期組織反応

→骨髄、粘膜、皮膚、生殖腺。

晩期組織反応

→脊髄。

と分けることができ、正解に辿り着くことができます。

この知識がもし欠けていた場合、筆者ならどうするか。今回は他分野をまたがる横断、そしてグルーピングをお伝えしようと思います。

たとえば、この選択肢。

細胞の放射線の影響ですが、放射線をあびてダメになったら、新しいものに変えればいいのではと思うのが普通ですよね。古くなった靴を買い替えるみたいなものです。

つまり、ターンオーバーや永久細胞、安定細胞、不安定細胞といった観点に着目しましょう。

選択肢は、

骨髄、脊髄、粘膜、皮膚、生殖腺。

この中でどうですか?

粘膜や皮膚、生殖腺は細胞のターンオーバー、

くるくる回転するイメージがありますよね?

また、硬いものと柔らかいものとでグループにわけると自然と切れますよね。

となると残りは骨髄と脊髄になるわけですが、

試験会場で迷った際、どうでしょう?

単純に考えると、

血がいっぱい詰まったフレッシュな骨髄と、

血はあるにはあるけれども、なんだかよくわかんない液体にひたされてそうな脊髄と考えればこっちのもんです。

脊髄って答えが一つに決まります。

5択ゆえに簡単にもう少し捉えて解くのも一つの手です。

また、病理の知識を導入して、

永久細胞(再生しない細胞)

→心筋細胞、中枢神経細胞(大脳、小脳、脊髄)

安定細胞(再生能力が低い細胞)

→肝細胞、腎上皮細胞、内分泌細胞、筋肉

不安定細胞(再生能力が高い細胞)

→皮膚上皮、粘膜上皮、血液細胞、骨細胞、

繊維芽細胞

を連想ゲームみたいに発想しても答えに辿り着くことができそうですよね。

この問題からこのように病理の知識の復習。

癌細胞だったら抗がん剤などの整理。(112回c-39にもありましたよね?解きっぱなしなんてまさかもったいないことしてませんよね?)

そして、自分で類題を作ってみること。

この問題の主題を条件付き細胞系と変えても

答えは同じで類題を作ることはできます。

一つの問題から最大限のコストパフォーマンスを得ること。これが大事です。

間違ってもこの答えはBDEだわ!といった風に覚えきってはいけません。いいですね?

☆☆☆まとめ☆☆☆

①毎年トレンドの放射線の影響の再確認!

(113D-1も参考にしてみてくださいね。)

②他分野にまたがった知識を一つの問題から連想ゲームをしていくこと!

③単純に考えてグループ化していくのはとても有効ですよ!

以上の3つのポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

当塾では他にも受験テクニック、臨床の流れを踏まえた上での解くことに特化した解き方も伝授します。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

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(part1) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修A-4)

本日から第114回歯科医師国家試験において、個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に解説していこうと思います。

今回取り上げる問題は、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つを、ピックアップしていこうと思います。

本日紹介する問題は必修問題A-4です。

一次性咬合性外傷にみられるのはどれか。1つ選べ。

a 歯肉退縮

b 歯槽骨吸収

c 歯周ポケット

d アブフラクション

e アタッチメントロス

以前から過去に必修、一般問わず問われることが多いベタな問題ですが、定義から復習してみましょう。

〇咬合性外傷≡許容量を超える咬合力が加わった際に生じる歯周組織の破壊のこと。

その中でも、

一次性咬合性外傷

≡歯周組織が十分に残存し、

☆正常な骨レベルとアタッチメントを有した☆

状態で、きわめて強い力が加わって生じた状態。

二次性咬合性外傷

≡歯周病により歯周組織が減少し、

☆骨吸収とアタッチメントロスが生じた☆状態。

です。

そして、大事なことは外傷性咬合と咬合性外傷の違いです。前者は力が加わる原因、後者は力が加わった結果です。

そして咬合性外傷としてみられる臨床症状は、

歯の動揺度増加、歯根膜腔拡大、咬耗、歯の破折、補綴物脱離、頬の圧痕、骨隆起、アブフラクション、フェストゥーンやクレフト、歯根膜炎由来の打診痛や自発痛の出現、Hysなどが考えられます。

ここまで踏まえた上で今一度選択肢を吟味してみましょう。

ちょっと、今さっき復習してみた知識で解いてみましょう。

・歯肉退縮

→歯周組織にはいるものの、残存具合にはよりますが、どちらかというと二次性寄りです。

・アブフラクション

→クサビ状欠損のこと。

・アタッチメントロスと歯周ポケット、歯槽骨吸収→一次性咬合性外傷の定義から外れてしまうのでバツとなる。どちらかというと、二次性咬合性外傷ですね。

となるのでアブフラクションが正解、、となるわけです。

でも、楽して解きたい。そんなあなたにおすすめなのが、当塾で推しているグルーピングです。

この考え方も踏まえて解いてみると、さらに楽に解くことができます。

というのも、この咬合性外傷。定義から考えてしまえば、歯周組織がいいのか悪いのかという点だけで、解けてしまうのです。

つまり、選択肢を

☆☆歯周関係に生じる問題と歯質に生じる問題でグルーピング、ソートしてみましょう☆☆

歯質の問題

→アブフラクション

歯周組織の問題

→歯肉退縮、歯槽骨吸収、歯周ポケット、アタッチメントロス

どうみても浮き彫りになってるのはアブフラクション。これが正解です。

☆☆まとめ☆☆

①用語ごとに知識の定義を確認するコト

②受験テクニック上、選択肢をソート、並び替えをし直してグルーピングしてみるのも解く上ではいい手ですね。

当塾では他にも受験テクニック、臨床の流れを踏まえた上での解くことに特化した解き方も伝授します。

また、実際に問題を解きながら、他にはどんな疾患が考えられるのか、生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(6年、既卒)マッチングの流れ

マッチング試験は8月がピークで、9月の締め切りにかけてが一次試験が多いものです。

また、2次募集として追加で11〜12月に募集、3月に国家試験落ちた人たちの人員補充としての3次募集という形が多いです。

マッチング試験① 見学準備

みなさん。こんにちは。

マッチング試験が近づいてきましたね。

準備のほうはいかがですか?

去年の日程は、来月の6月頃には大学側からIDを頂き、参加登録をはじめる頃合いでした。

参加登録締め切りは8月上旬で、9月上旬には希望順位を書く、というものです。

マッチング試験は簡単に説明しますと、

募集施設側とこちらの希望順位が高ければ採用です。人気の病院ですと記述試験および面接があります。

中でも市民病院などの定員1名の歯科研修は人気が高く、国立大学の優秀な方々が勢揃いです。

ひとまず、今回はマッチング試験に関して、見学から説明していきましょう。

去年はコロナの影響もあり、zoomでの説明会や試験を実施する病院が多かったです。

7月中旬から試験をはじめる口腔外科の病院もあるので、いまの時期からしっかりzoom見学、実際の見学を通じて施設側にアピールして行きましょう。

マッチング試験② 見学当日

見学当日についてお話ししたいと思います。

市立病院、医学部附属病院、歯学部附属病院などにおいて、今回は見学当日に留意すべき点をご説明したいと思います。

①zoomでの急な質疑応答に注意!

・zoomで向こうの説明が終わってから、急に名指しで質問が飛んでくることがかなり多い。無難な質問は用意しておこう。

(質問の例)

・「抜歯は1日あたり何件ですか?」

・「模型を使って同期と歯科治療の練習ができますか?」などなど。

②名前では選ばないほうがよい。見学して自分が見たものが本物!

ネームバリューではなく、本当にやりたいことができる場所なのかどうかきちんと考えるべきでしょう。しっかり自分の目でいきたい病院をえらぶべし。

③外科病院の際は、水曜や木曜にロングオペがある。出席数に注意!

外科病院ならば、平日休みをとってロングオペにしっかり参加すること。

また、回診もみられたりするとよいので、

前日移動も考えて2〜3日お休みが取れるとよいでしょう。 深夜バス、お勧めです。

④しっかり違和感ない程度にアピール

6年になって見学にいくのではなく、本当にいきたいところには、5年からコツコツと見学をするつもりでアピールしていくこと!

また、施設の研修担当の先生には、行きたいことをただ漠然というのではなく、母校と何が違うのか、何がやりたいのか、どんな歯科医師を目指したいのかを明確に伝えるとさらによいでしょう。

マッチング試験③

試験について

筆記試験ならば、情報をもとに対策は立てるべきでしょう。出やすいテーマも決まってるので、国家試験に沿って合わせて勉強るとよいと思われます。

また、面接では、履歴書に書いた自分の面接の志望動機を、もう一度きちんと自分の言葉で説明できるよう確認しましょう。多少間違えても問題ありません。

履歴書と矛盾がないよう説明しましょう。

そして、施設によっては合格内定の電話や手紙を送ることもあります。

送られた際にはマッチングの順位を優先的に高く希望すると採用される可能性が高いと思われます。

※合格通知を定員人数以上に出して、確実に定員を集めようとする施設もあります。

その際は成績によって落ちる可能性があるので、

2次募集や3次募集に期待しましょう。

2次募集や3次募集でも応募しないor1年間国家試験受かったけど研修はしないで翌年から研修先探しを考えている方へ

→拾ってくださる病院がなくなるのでそれはやめましょう。

神奈川歯科大学の内情について~5期制が神奈川県では今や主流~~デンタル国進・横浜校 代表045-534-5150~

神奈川歯科大学の内情について今日はお話しさせて頂こうと思います。

1.ユニット5学期制

神奈川の歯科大学で最初に5学期制を導入したのは紛れもなく神奈川歯科大学です。

また、GP換算や択一問題によるユニット試験という名前の期末試験が特徴的です。

また、授業前にモジュール試験と評される過去の歯科医師国家試験から、先生たちのオリジナル問題まで、幅広い択一試験が行われ、それが一部、単位を認めるための素点に加点されるのも特徴的です。

つまり、ほかの大学と比べて各授業に予習を義務付けられるわけです。

他にも大学生らしく、レポートも頻繁に出され、その内容も多岐に渡ります。

2.進級や試験

進級に関しては、かなり厳しいです。

やはり、間違った勉強をしてしまうと繰り返し留年を起こしてしまうことになるでしょう。

1年以外各学年2年ずつ残留し、放校の危機というような方もいらっしゃるようです。。。

特に、口腔外科で本試験20人しか受からなかったという危険な試験から、3年の生体材料、そして、癖の強い問題で有名なあの保存修復学といったように危険なラインナップがてんこ盛りです。

卒業試験も360問あり、各問題は5択で、それぞれ正しいものを全て選べというスーパーXの形式を取っています。

かなりの学生を留年に導いている危険な卒業試験です。

また、外国の賢い留学生が国家試験合格率を上げている現状らしいです。

3.病院

横須賀にある建て替えられた病院はとても綺麗です。

また、横浜クリニックや羽田空港といったように魅力的な病院が特徴ですね。

学生の実習で使うユニットもかなり綺麗で使いやすいと思います。

神奈川で歯学部といったら神奈川歯科大学といっても過言ではないです。

進級や卒業試験が厳しいものの、しっかりついていけるよう勉強に励んでいきたいものですね。

鶴見大学、国試の今後の合格率はどう変わるのか?!?!~止まらない専門科目の低学年への前倒しの流れ~デンタル国進・横浜校 代表045-534-5150~

卒業試験の山当ても失敗し、去年は散々な結果に終わった鶴見の国家試験結果ですが、現在の1年から4年はカリキュラムが変わり、これまでとは違う国家試験合格率が期待できることをご存知でしょうか?

1.カリキュラムの大幅な変更

以前までの鶴見は、1年の緩い授業から一転して2年でヘビーな基礎医学、3年で歯科の専門科目が始まり、4年でCBTといった内容でした。科目は前期、後期制を取っており、期末試験の数も多く、範囲も広いので一夜漬けではなかなか対応できない人も多かったのではないでしょうか。  

しかし、近年の低学年ではカリキュラム変更がなされました。

なんと、1年から基礎科目を勉強するようになったのです。

具体的に言いますと解剖や組織学ですね。

また、噂の循環生理学なども、よく単位を落とす科目でよく知られています。

あとは代謝概論、歯科材料学、免疫総論、成長と老化が、2年次以降での基礎的な部分として教えているようです。

また、2年次も基礎医学に加えて、保存修復、歯周病、口腔外科といった科目を習ってないにも関わらず、画像検査学に画像診断学といった放射線をガチガチに教わらないといけないという危険なカリキュラムになっています。(エナメル上皮腫とかの前提知識がないままだと…なかなか着いていくのが大変、、です。。。)

また、コメディカルの国家試験の問題も問われてくる衛生学を、2年で学ぶのもハードです。

2.5学期制

昔の鶴見は前期、後期でしたが、今は前期2期、後期3期となり(神奈川歯科を真似た?)、かなり細分化されたように思えます。また、その分だけ短期決戦が問われる中、カリキュラムの変更も重なってなかなか大変そうですね。。

医学部と同じ基礎科目の知識が、果たして歯科医師国家試験に本当に必要なのでしょうかと思う事も多々ありますが、この2つの大きな変更点と進級が厳しくなった学年の国家試験合格率に期待がかかる今日この頃です。

国試対策において、知識が定着していないまま、むやみに問題集を繰り返しても、弊害しかないのでは?

結局今の国試の対策としては、「正しいプロセスで解答を導く&正しい勉強法を定着させる(丸暗記に頼らない)」の2点が重要ではないでしょうか?

今回の国試は、国公立も苦戦する内容でしたが、毎回この難易度が続くわけではないので、やはり教科書ベースで日々なぜそうなるのかを考えるのが大事でしょう。

前回のB君、Cさんの例から考えれることは、正しく&効率的にやるかやらないかの典型的な例と言うことが出来るでしょう。

ところで。。。

「問題集を何周やるべきか?」ということがよく受験生は話しますが、何周やるかはあまり問題ではないと思われます。

要するに大事なのは、「きちんと理解したか」、「覚えるべき事項は覚えたか」、「類題に対応出来るための周辺知識は身につけたか」、「答えを導くプロセスは正しいか」です。

もし1周で、全ての分野において、これらが身につけば、極端な話、一周だけでやればよいことになります。

何故か、一部の学生は(国公立も含めて)周回数に拘る傾向があるように思われます。ただ周回数こそ多くても、知識が繋がっていない、漏れがある、考え方が分かっていないと、雑なパターンが多いのではないでしょうか。そもそも一問一答で、きちんと分からない所まで、全て教科書で調べて、その周辺まで見ていけば、5周も6周も出来るはずがありません。せいぜい三周が限度ではないでしょうか?国公立においても、開始が遅い学生は、一周+直近5カ年というケースも聞いたことはありますが、意外にも合格している人もいます。さらに模試も、麻布、DESの6回あたりを、分徹底的に復習すると、時間が足りなくなるでしょう。こういう力技で行くパターンは、運動部に多いように思われます笑。

100回以前ぐらいならば、2周すれば、合格すると言われていたそうですが、今見れば、「何これ?」と笑いたくなるレベルの問題ばかりでした(今の受験生は本当に大変ですね。。。)

ここまで国試が難化すると、上位層以外は、「個別授業で問題点をあぶりだす→関連知識を整理する→きちんと理解して、応用力を身に着ける」という流れが、以前よりも重要になってきているのではないでしょうか?

(既卒・6年)過酷な114回の歯科医師国家試験を振り返る~応用力のある知識を確認する場として、教科毎の月例チェックテストを実施中~代表 052-220-5446~

過酷な114回歯科医師国家試験から、はやくも数ヶ月経ち、心機一転の4月となりました。

ある大学において、特待生になっても114回で落ちてしまった人、

必修が足りなくて落ちてしまった人、

不合格圏からまぐれで合格してしまった人

といった方々に関するリアルな話を塾生からお聞きしました。

ここまで差ができてしまったのはどうしてでしょうか。

何が足りなかったのか考えていきましょう。

1.特待生になったものの、114回で落ちてしまったA君

A君は人柄もよく、実習もそつなくこなす、みんなから信頼される人でした。

勉強面でも、学校の授業をしっかり聞き、内職もせず、卒業試験の対策を中心に勉強を進めていました。

しかし、114回に落ちてしまいました。何が足りなかったのでしょう。

それは、しっかり解答に至るまでのプロセスを大事にする態度の欠如です。

ヘルマンの歯齢など確かに暗記しなくてはならない項目は存在しますが、そのまま覚えてはいけません。

国試問題集の解答をそのまま鵜呑みにするのではなく、まず、実際に臨床の流れに沿って問題集の画像一つ一つから与えられた情報を読み取り、自分で診断した上で治療方針を考えてから問題の解答をみる習慣をつけることです。

A君は先生の解答をそのまま鵜呑みにし、

自分の思考力で咀嚼する習慣がないために落ちてしまいました。

また、同じカテゴリーから類推していく力も足りなかったのでしょう。

基本問題や基本事項をそのまま覚えるだけでなく、いかに覚えたものを使って柔軟に発想できるかどうかが大事です。

同じモノは2度と出ません。しかし、似た問題は出ますので類推できる力を養っていきましょう。

また、A君は卒業試験の対策に比重を置きすぎたがために、国家試験が疎かになってしまった事も事実だと思います。

卒業試験と国家試験がズレてしまっている歯科大学が多いのも事実ですので、卒業試験がほぼなく、国家試験の対策だけを高学年でできるような歯科大学ができることを祈るばかりです。

114回の国家試験はその作り方の過程を大事にする問題が多いです。

まだ115回出題委員の発表はないですが、基本このグループで数年は作る可能性が高いので、115回もこの傾向を踏まえて対策していくべきでしょう。

2.必修が足りなくて落ちてしまったB君とスレスレ受かってしまった丸暗記信者のCちゃん

B君は卒業試験1回目で下から10番の順位をとり、友だちにそそのかされて国試問題集13冊を解くのを何回も何回も繰り返しました。

その結果、なんとか卒業し、国家試験にいどむことができ、領域別の点数も足りてはいたものの必修試験でおちてしまいました。

一方、Cちゃんも決していい順位ではないものの

卒業試験はいつも学年の真ん中。某国家試験の選択肢をまとめた参考書といつもにらめっこで

なんとか卒業し、国家試験に挑めました。

その結果、合格を勝ち取りました。

きいてみると、必修は足りており、領域は全分野スレスレだったみたいです。

この2人の明暗を分けたのは何だったのでしょうか。

それは、5択の中で3つ最もらしい解答となる選択肢が出た際に、”問題作成者”が正しいと思われるものを”優先順位をつけて考えれる思考力です。

114回歯科医師国家試験でも、必修でTORCH症候群が催奇形性の問題で問われました。

略語は以下の通りとなっております。

T…Toxoplasmosis(トキソプラズマ)

・O…Other agents(梅毒やB型肝炎、水痘など、その他病原体)

・R…Rubella(風疹)

・C…Cytomegalovirus(CMV:サイトメガロウイルス)

・H…Herpes simplex(単純ヘルペス)

問題は

a 水痘

b 手足口病

c 口腔カンジダ症

d ヘルパンギーナ

e トキソプラズマ症

であり、私大の疑義や事実もあってか、答えはaとeになったものの、出題者の心理的にはおそらく、トキソプラズマを正解枝として作られていたように思われます。

要は、「相手の思考を汲み取って解答を選んであげる力」です。

定期試験では、誤字脱字程度で、テスト中に訂正のアナウンスが入ることがありますが、問題を解く上で支障が無ければそのような訂正は無視して解き切るべきでしょう。

試験は作る先生方の好きな問題や研究テーマも汲み取られるので、それも色濃く反映されている可能性があります。

Cちゃんは、オールデンタルでもバスケで実力のある女の子でした。おそらく、スポーツを通じながらここでパスすべきか、シュートを決めるべきか優先順位をつける力を自然と養っていたように思えます。

また、B君とCちゃんの決定打に関して、

今回の国家試験のように難易度が高くなるにつれて、領域別の足切りが極端に下がる傾向にあります。

元々、B領域は問題数が少なく、C問題は多いのでその分足切りラインはB領域は高く、C領域は低い傾向にありますが、今回のように難しい試験でかつ、傾向が消去法で解ける国家試験から思考力で解く試験にシフトした場合、必然的に下がると思います。

ですから、絶対的な足切りが決まっている必修試験で選抜することとなり、”優先順位をつけて選び切る力”が問われるわけです。

また、あくまで仮定のお話ですが、2000人近く受からせる国家試験におきまして、必修問題が難しく、500人しか必修合格しなかったとします。

流石に歯科医師は人数が多いと揶揄される事もありますが、残り1500人の埋め合わせにどの問題を削除し、領域のボーダーを下げると合格者が2000人になるかも考慮されているはずなので心配ないです。

難しくなればなるほど、必修試験で決まると言っても過言ではないでしょう。

〇国家試験の過去問の解答にこだわりすぎず、

〇臨機応変に優先順位をつけて選ぶ能力、

〇同じカテゴリーから類推する能力、

〇解答にたどり着くための思考力を学び、

歯科医師になってそれを今度は患者さまのために活かしていって欲しいものです。