既卒の方は、114回歯科医師国家試験に向けて、今最後の確認に追われていると思います。言うまでもないことですが、ぜひ今回の国試でパスしておきましょう。そうしないと、次回からは新課程になってしまいますから、「今回パス出来なかった人がどうして新課程に対応できるのか?」という話になります(何年も既卒をされている方は特に今後難しくなるでしょう)。大手予備校も、新課程になるということは、データがいったんリセットされてしまうわけで、115回においては、大手の強みが失われる可能性が大です。
115回からどう変わるのか?
今後より教科書ベースの知識が求められるのは、明らかと思います。国家試験の過程が改訂されようが、そこは変わらないはずなので、より一層正しい勉強が求められると感じます。
現課程でのブループリントしか出ていないので、分からない部分も多いですが、過去に過程が変わった110回から111回の変わり方を見ると、ある程度予想は出来ると思います。
・今まで口腔外科で(無理矢理)分類されていた、高齢者等の一般内科系の問題はより重要視されるはずです。
・内科系の対策は今以上に大切になるでしょう。しかしこれは医療に関しての教養と思って、しっかり対策して欲しいと思っています。
・法医学関連も恐らく対策が必要と思います。
・法医学内容を医科の教科書で一通り勉強するのも必要になりそうです。
・衛生系内容は、毎年の様に変わる内容が多いです。大学の授業で対策されている方はいいですが、それ以外は対応が厳しいです。少なくとも「公衆衛生がわかる」の最新版で対策する必要はあります。
・今後より思考力を求められる問題が増えるはずです。この当たりの問題が合否を分けるはずです。そうなると正しい過去問演習をしない限り対策は厳しそうです。
・これは盲点と思いますが、現6年生が購入している教科書では内容が旧い記載もあります(教科書を持っていない方も多々いると思いますが、そのような方は今後アウトでしょう。教科書は資産です。全て買いましょう。)
例えば
●C型肝炎の治療
●現在のTNM分類
●口腔悪性黒色腫の術後治療
などは、少なくともここ数年で、大きく変わってます。最新版の教科書にはいずれも記載されています。
特に下二つは、悪性腫瘍を専門に扱っていた歯科医師かつ医科領域まで扱える大学の口腔外科に在籍していた方以外は、分からないはずです。当予備校の国試指導の講師陣の中には、在籍していたものがいますので、この分野も解説可能です。
TNMは2018か2019に改訂されました。悪性黒色腫の術後治療は知らない歯医者の方が普通です。しかし教科書には記載されています。
結局は、「しっかり教科書をベースに正しい勉強をしなさい」ということでしょう。大手予備校のテキストも、結局は教科書を講師がまとめたもの=講師たちの解釈であるわけで、国試出題者たちが教科書から問題を作る以上、大手の教科書の解釈は実際に出題される国試の問題とずれている可能性があります(誤解しないで欲しいのは、大手の教科書を否定しているわけではありません。)
今後、学力の足りない学生は、個別指導が絶対に必要です。自分自身で何とか出来るボリュームでは無いですから。