毎年既卒の方を多く当予備校で指導していますが、何年も既卒をして、入塾してくる方も多くいます。この数年は全国に校舎を出していることもあり、本当に既卒の生徒さんが増えました(名古屋校→西岐阜→大阪摂津富田→大阪牧野→広島→岡山→横浜→大宮→船橋)。私立だけではなく、国公立の既卒の方も多く入塾されています。
面談をしていて、分かることは、既卒を繰り返す方は(1、2年目もそうですが)だいたい毎年数点不足していて、合格出来ないパターンを繰り返す方が多いということです。
しかしその数点が大きいのですが。。。
なぜ既卒を何年も繰り返す方の合格率は、年々&激しく下がるのでしょうか?
その理由は明らかです。
既卒を何年も繰り返すのは、「基礎系科目の知識が不十分なまま、臨床科目に取り組んで、点数を稼ごうとしている」からではないでしょうか。
基礎系科目は、2、3年で大学で学ぶ科目ですが、生化学や解剖など、重要で、重い科目ばかりです。誰もそのような科目を、楽しんで学ぶ人はいないでしょう。
興味深いことがあります。それは、2、3年になると、そのような基礎科目において、上位の方はその後も上位というパターンがあることが分かってきました。つまり上位層、注意層、下位層の固定化ですね。
話が戻りますが、既卒を何年もしている方は、「2、3年の時に留年してしまって(あるいは留年はしていないが、基礎系科目が苦手なまま)、実はいまいち基礎系科目の学力が定着していない状態で、臨床問題を多く取り組むことで、得点を稼ごうとする」方が多いのではないでしょうか?
その基礎系科目の力をつけるのは、既卒になってしまうと簡単ではありません。なぜなら既卒になってしまうと、ほとんどの予備校は、大学時代に身に着けた学力のチェック(苦手教科を伸ばすのではなく)することしか出来ないからです。
大手予備校は多くの生徒に向けて、予備校講師がまとめた教科書を、前期において、集団で読むのに多くの時間を使うため、時間の無駄が甚だしく、個人の苦手なところに特化して展開していく授業は無理です(もちろん無理)。また他の中規模の予備校においては、だいたい実践などをやらせて、確認→解説のパターンが多いように思われます。実践を解くだけならば、個人でも出来る話であり、先ほどの基礎科目の体系的な知識の定着には至らないため、それで合格出来るとしたら、学力の蓄積がある方のみでしょう。学力の不足している方だと、実践の答えを覚えて終わりではないでしょうか。
それに既卒を繰り返す方は、基礎系科目の知識を間違って覚えている可能性もあります。先ほどの「2~3点足りなくて落ちる」のは、たった2~3点ではなく、「2~3点も」ではないでしょうか?膨大な知識の中で、数か所知識が不足しているところがあり、それを突き止めることに時間を使うことが、既卒の合格への道です。コンピューターのシステムの中で、ほんの数か所欠陥があるために、起動しないのと同じでしょう。生徒側にも、教師側にもものすごい忍耐力が必要になると思います。既卒を繰り返す方は、そのようなことをしない限り、合格は厳しいと思います。
これでは、現役時代の学力が著しく不足している方には、絶望的な状況になっているといっても過言ではありません。
既卒を繰り返し、基礎系科目の知識が著しく欠けてしまっている方は、自力では、そのような基礎系科目の学力を再定着させるのは難しいでしょう。なぜなら、もし自力で出来るならば、そこまで既卒を繰り返さないからです。、
解決法としては一つしかありません。最近の国試の傾向を知り尽くした&実績のある講師を見つけ、個別で基礎系科目の授業をしてもらい、その知識の再確認(あるいは再構築)をすることです。
体系的な知識が欠けているまま、ただ実践をやらせても、答えを暗記するぐらいしか意味はありません。(既卒の方で、何回も実践を繰り返したため、答えを覚えてしまっている方がいますが、答えを覚えてしまっている方は、そのような学習をしてきた方は、よほど学習法を変えない限り、合格は厳しいでしょう。。。)
当予備校では、年間カリキュラムにおいて、まずは苦手な基礎系科目からスタートします。
そして、講師が、個別に、基礎系科目の授業を既卒の方に行います。それにより、基礎科目の体系的な知識がつき、臨床問題においても、考えて、問題を解くことが出来るようになります。
当予備校の今年度の既卒生の受付についての話をします。
既卒の方の受付は、3月1日から始まります。当予備校で一人当たりの講師が担当出来る生徒の数は、4人まで。一人の講師が一人一人の生徒の学力をしっかりと把握するためです。
3月の合格発表までにはまだ時間がありますが、不安な方はすでに面談にいらっしゃっています。アドバイスも出来ます。個人面談は、お電話にて受け付けています。お気軽にどうぞ。