第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。
本日紹介する問題はC-9です。
必修問題として、妥当ではなく、設問が不明瞭で、正解が得られないために削除となった問題です。
C9
耐火模型上で製作するのはどれか一つ選べ
a 陶材焼付冠
b レジン前装冠
c ジルコニアクラウン
d レジンジャケットクラウン
e ポーセレンラミネートベニア
(正解e ポーセレンラミネートベニア)
補綴物の構造、製作過程を知っておくのは大切ですが、忘れてしまった場合や焦って出てこなくなった場合などでも対応できるようにしておくと良いとおもいます。
今回の問題は不正解者のみ削除となりましたが、落ち着いて考えればすぐに答えは予想できます。
実際にやってみましょう。
耐火模型→パーシャルの実習で出てきたが今回の選択肢にパーシャルデンチャーは無い。フレームの製作でワックスアップした記憶あり。
→高温に耐える必要があるから作製する模型のはず。
b、dのレジン系のものはそれほど製作過程で高温にならないから耐火模型はひつようなさそうか?とりあえずbdは除外。(前装冠の実習でもそもそも出てこなかったはずです。)
ジルコニアはCAD/CAMで作るから模型は要らなさそう?→cも今回は違うか?
陶材焼付冠かポーセレンラミネートベニアか
→陶材焼付冠だから、レジン前装冠と似ているなら、耐火模型は要らないかな?ならeかも。。。
という形でほとんど勘と経験で解答可能です。。
グループ分類すれば、もっと早く解答にたどり着きます。フレームの有無で考えればないのがレジンジャケット冠とポーセレンラミネートベニアになります。レジンはそもそも高温に耐えられないので、耐火模型は必要ないため、eにたどり着きます。これには正しく構造を知っておく必要があります。教科書や専門書の写真をしっかりみておく事が重要です。
~まとめ~
やはり教科書ベースの知識は必ず必要になりますので、教科書の通読は必須です。