歯学部の進級には、大学受験の時のような、(市販の)共通の問題集がありません!これが進級の一番の困難なポイントでしょう。

大学受験では、共通の市販問題集があり、最後に赤本(=過去問)で力試しという流れです。いわゆる積み上げ式です。しかし歯学部の進級には、この共通した問題集がありません。ではどうなのかというと、共通の問題集がない代わりに、各大学&教授に指導は委ねられています。

朝日大学では、教科書を買っていないことを前提に、教授が授業で内容をまとめてくれています。それに対して、愛知学院では、教授が教科書をまとめていてくれるようなことはなく、各生徒の自主性に任されています。愛知学院の授業パターンは4パターンあります。1つは、教科書を持参させて説明なしでアンダーラインさせるもの、2つは、患者サンプルの臨床例をスライドで見せながら、授業をするもの。ただしこれはプライバシーもあるので、写真をとったり、コピーを配布できません。ですから授業時に必要ならメモを取るように指示されます(口腔外科Ⅱなど)。3つ目は、レジュメが配布させるが、細かすぎて、何をやっているのか分からないもの。4つ目は、教科書に載っていない、教授の研究テーマが、テストに出題されるもの(歯周病など)。

朝日のやり方は導入にはいいのですが、もし教科書を読まないと学力は伸びません。それに対して、愛知学院は、導入にはふさわしくないですが、基礎科目を終えた後には、自主性に任せるパターンの方が、自分でやらなくてはならないので学力は伸びるかもしれません(朝日の管理式のやり方は、ある意味やりすぎのところも。6年のブロック試験がなくなれば、もっと国試の合格率は上がると思うのですが。。。)

結局は、大学のシステムにうまくのれた人が勝つということでしょう。

大学受験と異なり、知識量が膨大である以上、共通の問題集がないのは仕方ないのかもしれませんね。その分指導者に、負担がかかってしまいます。