多くの定期試験の問題用紙はなぜ回収される?また、問題作成者の本音について

問題用紙が回収されるのは、基本作成側の都合で、ほぼ同じ問題で、毎年使いまわしたいからです。考え方としては、定期試験ごときで、時間を奪われたくないと考えているからです。あと、回収することにより、問題のミスが露呈しにくいということもあります。作成側は、研究、論文作成、学校業務など、たくさんすべきことを抱えています。実際、教授側にとって、生徒への指導は「義務」であり、「本業」でないのです。大学にとって、本業は「研究」であり、確かに、生徒の指導に、多くの時間を割くと、この「研究」する時間が減ることになります。

国試・・・出題者は5月に発表される。大手予備校は教授の論文を読み、問題を「予想」するが、なかなか当たらない。問題は過去問とは全て異なるため、問題は出すことができる。
CBT・・・各大学で問題を割り振られ、まとめて出題される。問題は、同じ問題が出ているため、過去問は出せない状況。
定期試験・・・大学にしたら、最も手を抜きたいところ。回収、毎年ほぼ同じ問題でいける。朝日大学では、2019から中間テストが始まったが、例年の2倍以上と仕事がなっている以上、回収は都合がよい。問題は復元問題を持っている生徒とそうでない生徒との得点の差が大きくなること。
入試問題・・・赤本になるので、大学側にしたら手を抜けない。大学受験の大手予備校からのチェックが厳しい。

こう見ていくと、さらに大学関係者は論文も書かなくてはならないため、仕事が多いことが分かります。定期試験に最も手を抜きたい気持ちは理解できます

では、生徒にしたらどうでしょうか?定期試験パスは死活問題であり、過去問は何が何でも欲しいのが本音です。しかし、多くの問題用紙は回収されます。ですから、復元問題を作るのです。やはりどの教科も膨大な量がある以上、過去問を先に見て、大事なポイントを検索しておくことは、絶対的な優位を意味します。中間テストが数年前から始まり、実質問題作成者側からすると、例年の2倍の負担になったわけですが、問題回収もあるし、ストック問題もあるため、そこまで負担になっていないのが本音でしょう。ということは、復元問題などの過去問を手に入れておくのが良いに決まっています。

実際に、大学6年間をストレート進級は、入学時の約1/3と言われます。この1/3を30人とすると、10人は本当の努力型(並大抵の努力ではありません、才能も含まれます)、20人は過去問を仕入れて、要領良く学習した人たちということになると思います。どれか突出した点を取り、たくさん落単するより、本試で全教科71点でパスするほうが良いわけです。