(愛知学院6年、既卒の方) 昨日発表された第115回医師国家試験から見る第114回歯科医師国家試験の闇。。。

第114回歯科医師国家試験の結果が昨日発表されました。

歯科医師国家試験を受けられた皆さん、お疲れ様でした。必修とC領域が厳しかったと、多くの方がお電話でよくおっしゃっています。

今回の既卒の方の面談数が非常に多いので、少し日をおいて面談を実施することもあるかと思います。申し訳ございませんが、その場合は、ご迷惑おかけします。

今日も朝から既卒の方の面談申し込みの電話が相次いでいますが、合間をぬってブログ書いています。

昨日、第114回歯科医師国家試験の合格結果も発表されましたが、第115回医師国家試験の結果も発表されました。。。

ここでは、医師国家試験の結果から、歯科医師国家試験を少しのぞいてみましょう。

医師国家試験から見ると、歯科医師国家試験の闇がよく分かります。

気分が悪くなるかもしれませんので、ご容赦を。

そうすることで、

医師国家試験は「合格させる試験」であり、歯科医師国家試験は、「落とす(=抑制する)試験」であることが、分かると思います。

(第115回医師国家試験の内訳)

では比較するために、同じく東海地方の国公立医学部からです。ほぼ100%の合格率ですね。

(名古屋大学)
申し込み人数 116人→合格結果112/113人(卒試落ち3人)

(名古屋市立大学) 
申し込み人数 102人→合格結果 101人/102人(卒試落ち1人)

では、私立医学部でも比較してみましょう。国公立と私立は違うのでしょうか?

(愛知医科大学)
申し込み人数 118人→合格結果 107/109人(卒試落ち11人)

(藤田保健衛生大学)
申し込み人数 109人→102/104人(卒試落ち7人)

ちなみに、医師国家試験の合格結果の底辺には、久留米大学があります。

(久留米大学)
申し込み人数 119人→95/112人(卒試落ち7人)

では、ここで第114回歯科医師国家試験に戻りましょう。

東海地方の代表的な歯学部である愛知学院(歯)の結果を見てみましょう。

(愛知学院大学)
(新卒)62.8%
(既卒)43.8%

う。。。!

新卒に関して言うと、これは6年落としてきて、この数字ですね。

内訳は怖くて、書けないですね。。。。

ちなみに、昨日発表された歯科医師国家試験のトップランキング3は以下のようです。

1. 東京歯科大学・・・91.4%
2. 北海道大学・・・87.5%
3. 日本歯科大学(新潟生命歯学部)・・・84.6%

1の東京歯科や2の北海道大学なら、内訳を聞いてもいいのかな?という感じですが、3の日本歯科大学(新潟生命歯学部)の内訳聞くのは、怖いですね。。。

歯科医師国家試験の場合、国公立は、一部を除いて、ほぼ国家試験を受験させているのに対して、私立は、トップレベルを除いては、
高い国家試験実績を出すということは、「受験させていない」ということなのでしょう。

もし私が、今既卒で、今回の国試の不合格だったとしたら、へこみますね。しかし同時に、「どうしたら来年合格出来るか」を、真剣に考えます。

歯科医師国家試験は、医師国家試験と同じく、合格出来ないと、潰しがきかないからです(薬剤師国家試験と違います。)

私なら、今後の流れをイメージします。

例えば。。。

今年確実に対策をして、出来れば、来年の1月の最初くらいには、学習を終わらせたい→試験の前まで自宅にこもり→国試は高得点取る→この得点なら絶対合格だと先生にもおすみつきをもらう(ギリギリで合格だと、試験発表まで不安な状態で待たなければなりませんから)→合格発表まで、旅行するなり(コロナに気をつけながら、三密を避けて)、気楽に楽しんで過ごす、などしたいですね。

確実に合格するには。。。

今現在の学力を専門の先生にマンツーマンで見てもらうことでしょうか?

正確に今の学力を把握出来ないと、いつまでたっても合格出来ないでしょう。これは多浪の方には、特にそうです。

多浪の人がなぜ多浪になったのかというと、「自分の学力を正確に把握しないまま、漫然と勉強してきたから」です。無駄な「勉強」(=勉強したいところを勉強して、したくないところは勉強しない)はやめましょう。国家試験に合格するには、「合格する人が取れる問題を確実に得点出来ること」です。

多浪の人が、合格しにくいのは、誰でも知っていますが、今回は新卒でさえ、悲惨な成績だったわけで。。。

よっぽど特別な対策をしないと、多浪が合格することが難しい時代が来ているのかもしれませんね。

新卒の方も、今までのように、「先輩やみんながするから」という理由で、今まで通りの学習をしていると、ご自身には、それが合わず、撃沈するリスクも!?なぜなら、国試は今までよりも難化して、歯学部全体の生徒の学力は低下しているからです。

日本の半数程度の私立歯学部の偏差値は50を切っています(昔はもっと高かったですね。15年くらい前は、愛知学院の偏差値は58くらいあったと思います)。医師国家試験を、偏差値70とした場合(すいません、強引な比喩です)、歯科医師国家試験の偏差値は75ぐらいでしょうか(歯科医師国家試験の方が、医師国家試験より、考え方によっては、難しいと思います)。しかも相対評価なので、上位65%合格のようなパターンです(しかも国家試験を受けれるのは、進級を潜り抜けたもののみ。。。)どうして偏差値50を切っている学力の人が、同じく偏差値75の試験を高得点でパス出来るのでしょうか?(今の私立歯学部は、全入のパターンが多いため、潜在的に高い学力を持っている人も、低い人も同時に入ってきます。それを選抜出来ないのが、学力の低い生徒にとっての不幸でしょう。)

歯科医師国家試験は、私立歯学部には、相当留年させないと、機能しない仕組みでしょう(私立歯学部が、全員進級させて、全員国試を受けさせたら、どんな結果が出るのでしょうか?一度見てみたいですね。) 多くの私立歯学部においては、理屈が破綻しています。医学部の場合は、入学する時に、選抜されるので、機能しますが、歯学部の場合は、それが?ですね。

もしかしたら、歯科医師国家試験を受ける人にとって、自分がいやな教科や分野から目をそらしていると、永遠に国試合格出来ない時代になったのかもしれませんね。最後は自己責任です。