part10 第114回 歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 C-14)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズものを、定期的に掲載しています。

本日紹介する問題はC-14です。

こちらは、問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため、正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外された問題です。

C-14

放射線検査において診断参考レベルを設定する目的はどれか。1つ選べ。

a 検査の正当化

b 見読性の確保

c 防護の最適化

d 線量限度の適用

e 医療情報の標準化

まずは例の三原則と診断参考レベルについて確認していきましょう。

三原則

1.行為の正当化

放射線をあてるリスクに対して

利益(ベネフィット)が上回るのであれば

当ててもよいというアレです。

2.防護の最適化

できるだけ被曝を少なくするよう努力する、、

というものです。

As Low As Reasonably Achievable

頭文字をとってALARAの法則と称されたりします。

今回のこの防護の最適化を進めるために使われるものが今回問われた診断参考レベルというものです。。

3.線量限度

そういう職業についている人と一般公衆の人とで被曝の限度は違うというものです。

ただ、医療被曝に関しては当然、病気が治るまで放射線をあてるわけなので限度はありません。

ここの値に対しても覚えておきましょうね。

(だいたい公衆被曝に10かけたら職業被曝の値になります。眼とか皮膚…ですね!!)

この中で防護の最適化について注目していきます。

この診断参考レベル。2020年に日本の診断参考レベル(2020)として新しくできたものです。

この中で注目すべきは診断参考レベル(DRL)の

目的です。

「目的は最適化」であって、線量低減ではないのです。

また、検査の正当化があったとしても

必要な診断情報がなければ無駄な被曝のなるのでだめです。

撮影条件を変更した際は画質や診断能が担保されていることを確認することも大事です。

2015のものと比べて、

☆口内法のほかにパノラマ、CBCTのDRLが設定された点、核医学検査においても腫瘍ブドウ糖代謝、炎症の各検査の項目に☆体重当たりの投与量が追加された点も点も大事です。

また、DRLの値は調査結果から母集団のグラフの☆75パーセンタイル値を求めて設定している事も大事なポイントです。

これに関しては、114 A-33 で図として

出題されているので注目していきましょう。

ここまで踏まえた上でもう一度みてみます。

a 検査の正当化

→リスクとベネフィットのお話。

b 見読性の確保

→電子カルテの3つのやつの1つ。

印刷して目で確認できるか、というもの。

ほかに偽造してないかといった真正性、

復元可能な状態で保存する保存性があります。

c 防護の最適化

→これが正解です。

d 線量限度の適用

→上記の職業被曝と公衆被曝のお話。

e 医療情報の標準化

→医用画像情報を標準化したものであるDICOMや

医用文字情報を標準化したものであるHL7といったものです。

ちなみにこの情報がもし分からなかった場合、

どう解くか??

診断参考レベル

→診断の参考になる程度の放射線?

と読み下して、推測してみるのです。

選択肢も漢文を日本語みたいに読み下して

みるともしかしたらわかることがあるのかも、、、

ですよ?!

そして、1つ選ぶということは

5つのうち、1つだけが異質な感じがする。。

ということになります。

なので、よく見てみてください。

この場合は放射線というものをざっくり

放射線をする側、される側として

☆☆二項対立の概念を導入して選択肢を

検証していきましょう。

診断の参考になる程度の放射線をどうでしょう?

この五つの語句を分けるとするなら。

「僕ならば、放射線はする側される側なのかな」

と思って選択肢をグループ化してみます。

それでうまく4つと1つに組み合わせが決まるのであれば、そのグループの分け方は今回の問題に関しては正解です。

中身があってなくても合います。

もし2つと3つにわかれてしまった、などなら

そのグループの分け方、二項対立的な考えは

間違えてると考えて、試験場ではその考えを

捨てて、再度解答に合うように選択肢の選び方を考えていきます。。。

こういったしらみつぶしのような数学的な考えは

非常に大事です。

今回は放射線を当てる側、当てない側で

選択肢を分けてみます?

a 検査の正当化

→ これっぽいけど、☆医療従事者の目線な感じがする。。。当てる側ですね。

b 見読性の確保

→まず、画像としてできてないし

放射線は目では見えない。

それに患者さんの立場というよりもは☆医療従事者の目線な感じがする。

当てる側ですね。

c 防護の最適化

→ これっぽいな。☆患者さんの目線な感じがする。

当てられる側ですね。

d 線量限度の適用

→放射線の量に限度をつけたら画像として

あらわれるくらいの放射線の量に届く感じはしないからおかしそうだな。

☆医療従事者の目線な感じがする。

当てる側ですね。

e 医療情報の標準化

→情報の標準化って、、

患者さんは一人一人病気も違うし、

診断の参考になる程度の放射線を

打つにはちょっと合わないかな、、、

☆医療従事者の目線な感じがする。

当てる側ですね。

どうでしょうか?

しっかり1つと4つにグループを区切ることは

できましたか??

なので、答えはその選べた1つが正解になるわけです。

☆☆☆今日のポイント☆☆☆

1.二項対立の考えを導入してみる。

2.答えの個数と合うように、

グループを分ける基準を自分なりに探してみる。

しらみつぶせ!!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(6年&既卒)〜ゼロ模試を終えて~ 模試の誤った活用法はやめよう!~

ゼロ模試が終わって、問題集を進めている時期かもしれませんが、どうお過ごしされているでしょうか??

「総合順位がめっちゃ悪いや。。。どうしよう、、、」

あるいは、現役生だったら「50〜60%台しか取れなくてやばいな〜〜涙」とか思ったりいたりしませんか?

今回は、きちんとした模試の成績の見方、これからの勉強についてアドバイスしていこうと思います。

塾生から聞いた範囲で、お知り合いの例(昨年の学習例)をいくつか出して、考えてみたいと思います。

①総合順位も低く、60%前半台を取ってしまったAさんの間違えた勉強法

Aさんは、ゼロ模試を受験生になって初めて受けることになりました。

ドキドキで挑んだ結果、60%台。。。

しかも、口腔外科が全くダメで、C領域がものすごく低い。

そんな彼女、領域Cの問題数が多いことに注目し始めたみたいです。

「私ってもしかして、、、口腔外科とか補綴やったら総合順位上がるかも?!やってみよう!」

と思ったAさんは、そのあと国試までひたすらに領域Cの分野ばかりをやり、模試での総合順位もよくなって、このままやれば私受かっちゃうかも…?!となったみたいです。

しかし、この勉強法果たしてよかったのでしょうか???

たしかに大手予備校の模試でいい順位を出したり、総合順位でいい順位を取るのには、この勉強は正しいのかもしれません。

しかし、ボーダーさえ越えてしまえば、それ以上高得点をとっても何の意味もないのです。

この時期は総合順位や総合%に目が行きがちですが、しっかり領域ごとに受験者数の3分の2に入れば受かるただそれだけの試験ですから。。。

そこにこだわって無限にある領域だけ集中的に勉強したり、模試でいい順位をとるためにアンバランスな勉強をしたりすることはやめておきましょう。

②模試の問題を丸暗記で、結果留年してしまったB君

B君は去年、残念ながら力を発揮することができず、もう一年頑張ることになってしまいました。

実はゼロ模試、前年の問題の””寄せ集め””と聞いたBくんは、無限に前年の問題を暗記し始めました。

するとなんと、学年で一番の成績。

90%近い正答率を叩き出してしまったのです。

彼は高飛車になったまま6年の1年間を過ごし、

なんとか合格したものの、結局最後は現役生多数に抜かれ、順位も芳しくないまま終わってしまいました。

果たして彼の勉強法は正しかったのでしょうか??

たしかに前年度と同じ問題が出る模試であり、

模試の過去問を解くことは、

模試でいい点数を取る上では大事かもしれません。

繰り返しますよ?

模試でいい点数、ですよ??

この勉強法を繰り返したところで、

☆☆自分の弱点科目、弱点分野がマスキングされてしまい、模試の意義がなくなってしまいます!

模試はあくまでスクリーニングなので、

学習したことを、見たことがない問題を模試で解くことで、学習の定着を見るのが本来の意義です。

模試の成績アップ=国家試験の合格に直結ではありません。

時間配分を図る意味で現役生のみなさんは先輩から模試の過去問を頂いたり、

メルカリで買う分にはいいとは思いますが、

それを模試の前だからといって解くのははっきりいって無意味です。

国家試験はあくまで母集団の3分の2にさえ

入れれば受かる簡単な試験です。

ある科目だけ繰り返しやってしまったり、

模試だけを解き続けたり、問題集だけを

やり続けるような生産性のない勉強法は

やめておきましょう。

いまならまだ引き返せます。

いいですか??

しっかり用法・用量を守って模試という

お薬を使ってみてくださいね。

(part9) 第114回 歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 C-11)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズもので定期的に掲載しています。

本日紹介する問題は、C-11 です。

こちらは、問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため、正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外された問題です。

歯周病の第一次予防はどれか。1つ選べ。

a 永久固定

b 歯周組織再生療法

c ルートプレーニング

d 不適合修復物の再治療

e オクルーザルスプリントの装着

まずは、歯周病の予防について整理していきましょうか。

ざっくりわけると

1次予防はまだ病気になっていない。

2次予防はスクリーニングしたら病気になっている。

3次予防は補綴したりリハビリしたり…って感じです。

そして、

1次予防は生活指導や教育が挙げられます。

中でも、歯周病に限って説明するのならば

・プロフェッショナルケア(PTC)

・不良充填物の再治療

・悪習癖の除去

・歯肉・歯槽骨形態の修正

・咬合調整

・フッ化物の応用などが挙げられます。

2次予防はもう病気になっているのが前提なので、

「エックス線でとったら歯槽骨溶けてたし歯周病だな」とか、「歯周基本治療」や「早期治療」といったように早期発見と治療がメインです。

あとはこれ以上酷くならないように

・歯周膿瘍の処置

・ルートプレーニング

・歯周外科処置

・抜歯

といったものが挙げられます。

3次予防に関しては、

・補綴治療

・必要であれば精神治療

といったものが挙げられます。

この知識をもとにもう一度問題を見てみましょう。

a 永久固定

→永久に固定する…ということはかぶせもので固定するわけなので、3次予防のイメージがありますよね?

b 歯周組織再生療法

→一度歯周病が進んで、それに対してこれ以上酷くならないよう再生療法をほどこすわけですから早期治療とみなして2次予防。

c ルートプレーニング

→SRPは歯周病の基本治療なので2次予防。

d 不適合修復物の再治療

→仮に、補綴物といったものを入れて治療を終えた時点で前回の治療の3次予防は済んでいるわけなので、1次予防に入るのかな…?!

(ただ、もし、たとえば下顎大臼歯の不適合修復物によって根分岐部病変が進んでいるのがデンタルで見えたりしたら、悩んでしまいますね。。)

e オクルーザルスプリントの装着

→スプリント。。

「ブラキシズムを持っている患者さんが仮に歯周病じゃないとしたら1次予防に入るかも」ですし、

「歯周病持ちで、ブラキシズムによって咬合性外傷をうけたらどんどんひどくなってしまうので、それを避けるとするのなら2次予防にも入ってしまうな…どうしよう。。。」

となるとdかeなんだけど、どうしましょうね??

ここで大事な考えを再度復習しましょう。

出題者が何を想定して問題を作っているのかです。

☆☆出題者の心理を読んで☆☆マークしていきましょう。

出題者の考えをくみとってみてください。

この問題、患者さんは歯周病””のみ””をわずらっていることを前提に問題作ってますよね?

単純に考えましょう。

そして、

歯周病って臨床実習を思い出してみてください。

BOP(+)だったり、ポケット4mm以上だったり、

動揺度があったり、炎症所見があったり…ですよね?

対して、オクルーザルスプリント。

どういう時に使いますか?

歯ぎしり持ちの患者さん用に使うイメージがありますよね??

上にも一言コメントでeの横に書いてみた通りの印象です。

誰もこの問題、歯ぎしり持ちで歯周病の人に対しての1次予防だなんて書いてないですよね???

このように、問題文を自分で勝手に勘違いして問題を解くことはキケンです。。気をつけましょう。

☆☆☆自分で自分の脳にバイアスをかけて問題を解いていませんか?

色ものメガネをかけずに目の前の事象を捉えてみてくださいね。

ですから、この問題、個人的にはdが正解だと思われるわけです。

ちなみに一言コメントで解説を加えさせて頂きます。

熱いポイントとして、口腔内装置について一言。

実は最近保険診療でいろいろ変わったのがこの項目です。

ここのへんは今回、詳しくは割愛しますが、、

口腔内装置の項目には、

・外科でよく見かける顎関節治療用のもの、

・☆☆歯ぎしりに対する装置

・止血シーネ

・手術に当たり製作したサージカルガイドプレート

・オブチュレーター

・気管内挿管時の歯の保護等のモノ

・保護床

・放射線治療(スペーサー)

といったものが入っています。

この中で歯ぎしり(ブラキシズム)について、

米国睡眠学会の臨床診断基準に

睡眠時の日常的or頻繁な歯ぎしりと

以下の2つのどちらかを満たすものをブラキシズムと定義しています。

1.睡眠時のgrindingに矛盾しない歯の異常な咬耗

2.睡眠時のgrindingに矛盾しない起床時の一時的な顎筋の痛みor疲労感or側頭部疼痛or開口障害

が挙げられ、

この定義に沿った歯ぎしりがある患者さんに対して、オクルーザルスプリントを作るのです。。

つまり、歯ぎしりも何も問題文に書いてないのに

☆☆勝手に深追いしてはいけないのです。

深く間違えて出題の意図を勘違いするのは危険です。

(((さらに補足))

臨床コラム:顎が痛いのっていつ?どんなとき???

歯科医師の現場においても、顎が痛いと訴えて

くる患者さんも少なくはないです。

仮に、右の顎関節が痛い患者さんを想定しましょう。

問診を取る中で、

・いつから痛みますか?

・どんなときに痛みますか?

(お口を開いたり閉じたりするときに痛みますか?)

・正面から見て左右の顎は腫れてないのか?

(感染によって顎が痛いのかの確認のためのフレーズ)

・開口量がたくさんある患者さんだったら、脱臼ばりにちょっと痛いほうの顎関節が、関節結節を飛び越えて過剰な運動をしていないのか?

・何か変なことを顎にしてはいませんか?

肘をついてしまったり、ぶつけてしまったり?

(外傷や習癖を疑うときのフレーズです。)

といったように、いろいろ問診を行っていると思います。

これと同じように前述の問題ですと、例えば問診の中、例えば。。。

☆朝起きた時に顎に違和感を感じますか?

疲れた感じがしませんか?

と聞いてみて口腔内を視診してみると咬耗が

全顎的にみえるとするならば、ブラキシズムを疑って、先ほどの診断名をくだして口腔内装置をつけれるかどうか考えてみます。。。

☆昼間に上の歯としたの歯、くっついたりして

いませんか?!というような質問してみるのであれば、

TCHを疑うので、患者さんには「安静空隙があるのが普通です」、とお伝えして、「歯がくっつかないよう意識してみてくださいね。。」

と指導してみるのです。

これと同じで恐らく、この問題は

歯周病(単体)で診断をくだした患者さんに対して

行う治療法なのかな、、、と考えて

不適合修復物をとりあえずとっちゃおう!ってなっているわけです。

でも、現実にはブラキシズムと歯周病両方持っている患者さんもいるわけですし、どっちから治療したりとか両方ともいっぺんに治療するのかな、、、(?)

マークシートと違って臨床ではいろいろ考えられるわけです。

ただ、今回は5択の問題なので複雑に考えないで解いてみてくださいね。。って

少しぼやいてみました。。。

問診ってむずかしいですね。。。

☆☆☆今日のポイント☆☆☆

1.出題者の心理を読んでマークしよう!

2.勝手に問題文を勘違いしない!!!

☆☆☆自分で自分の脳にバイアスをかけて問題を解いていませんか?

色ものメガネをかけずに目の前の事象を捉えてみてくださいね。

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part8) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説(必修 B-10)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズもので定期的に更新していこうと思います。

本日紹介する問題はB-10です。

こちらは、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つです。

解糖系が働く部位はどれか。1つ選べ。

a.ゴルジ装置

b.細胞質基質

c.粗面小胞体

d.リソソーム

e.ミトコンドリア

この問題みてウッと思った人。。。私もそうです。

高校生物かなんかだと、思ってしまいますよね。

とりあえず、知識の整理をしてみましょう。

解糖系ということは、糖分を分解してエネルギーを作り出すものか。

それに近いものを探してみよう。

a.ゴルジ装置

→タンパク質に糖とかをつけるもの。

ついたものは糖タンパク質とよばれ、ムチンとかが代表的。

ここでムチンについてまとめると、

・口腔細菌のノイラミニダーゼによって分解すると歯の表面につき、保護として役立つもの。

・赤血球の100倍も優秀なので血液型がわかる。

・細菌を集め、細菌の侵入に対してのバリアともなる。ことも押さえておこう!

b.細胞質基質

→俗に言うクエン酸回路(TCA回路)のイメージ。

☆☆身近なものや経験で例える☆☆とするなら、運動始めて最初の20分くらいは糖分を分解する時間っていうそれでしょう。

この時間は糖分が分解されると普段運動している人なら選べると思います。

c.粗面小胞体

→何個か前のコラーゲンの記事も参考に。

d.リソソーム

→lysosome

lysisが分解でsomeが何かって意味なので

何かを分解するものであり、エネルギーを作り出すようなイメージはないですね。

関連するものとして、

大隅良典によるオートファジーはノーベル賞を受賞したもので、今年の114 c-13にも歯科麻酔の歴史について問われていたこともあるので、歯科医学史は近年出てなかったたものの、各教科で有名な人物はまとめておきましょう!

e.ミトコンドリア

→細胞の中に一緒に生きることになってしまった細胞くんです。

こいつが肝で、我々は運動を20分ほど最初にしはじめて初めてこいつが頑張って、

β酸化という反応を起こすのでこれによって脂肪が分解され始めるわけです。

ちなみに、フルマラソン3回走って1キロ痩せられるみたいです。

歯科医師として栄養指導も行うことが推奨されているので、食事栄養バランスガイドや推奨量や目安量といったものも衛生では重要な内容なので整理しておきましょう。

あとはそうですね。

実際に類題をつくって問題を一回だけでなく、2度、3度食べても美味しいスルメにするのもいいでしょう。

この問題ならば、

β酸化に関与するものはどれか。

a.ゴルジ装置

b.細胞質基質

c.粗面小胞体

d.リソソーム

e.ミトコンドリア

と言う風に書き換えてみても面白いかと思われます。

卒業試験をこうやって作っている大学もあるみたいです。。

自分で問題を作ってみると、理解も深まるし、おすすめです。

☆☆☆今日のまとめ☆☆☆

1.身近なものや経験で例える

2.自分で問題を作ってみると、理解も深まる

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

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(part.7) 第114回歯科医師国家試験 正答率が低かった問題 解説(必修 A-19)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズもので定期的に解説しています。

本日紹介する問題は114A-19です。

こちらは、正答率が50%付近であった問題で、

実質合否を分けるボーダーの問題でしょう。

骨格性下顎前突にみられる特徴はどれか。

1つ選べ。

a.下顎臼歯の舌側傾斜

b.下顎切歯の唇側傾斜

c.上顎臼歯の舌側傾斜

d.上顎切歯の舌側傾斜

e.下顎歯槽基底弓幅径の狭小

必修の問題の解き方としては、

あからさまに浮いた選択肢に飛びつかない力も大事です。

ここではeが浮いているように見えるので、避けて問題を解いてみることです。

また、残りの選択肢についてですが、

過去の問題からデンタルコンペンセーションというワードを皆さんも聞いたことはないでしょうか。

下顎が前に出ているので、むりやり下唇で閉じようとするあまり、下顎切歯が舌側傾斜、

ベロにおされて上顎前歯が唇側傾斜するアレです。

これを知っていると、bとd?かな?と飛びついてしまいそうですが、書いてるものが真反対と困りました。どうしましょう。

残るはaとcですが、

もしカンで答えるのであれば、

下顎前歯だけでなく、下顎歯列全体として舌側傾斜となっているのではないか?

上顎前歯だけでなく、上顎歯列全体として頬側傾斜となっているのではないか?

と現場思考できるとしめたものです。

自然と答えのaが本番で選べるわけです。

このように、見たことがある問題、既存の知識から類推していく力を養っていくことも国試に受かるには必要な考え方といえるでしょう。

また、似た問題として、

112B-82が正面頭部X線規格写真として登場していますので、確認として解いてみてくださいね。

あとは、他の分野とまたがる知識と横断してみましょう。

みなさん、部分床の模型実習をした経験はありませんか。

その際、エーカースクラスプを下顎臼歯にかける際、クラスプ鉤尖を舌側に入れませんか?

その経験を現場で思い出すだけでもかなり選択肢を絞り切ることができると思います。

また、歯の萌出経路をイメージしてみても解ききれます。

上顎は遠心にむかってから近心に萌出する傾向であり、頬側に向かって生えます。

下顎は近心にむかって萌出し、舌側に向かって生えます。

これをイメージしてみてもアプローチとしては正解でしょう。

☆☆☆まとめ☆☆☆

1. みたことある問題、既存の知識から類推していく力を養っていくこと。

2.他の分野とまたがる知識や、臨床実習や模型実習をイメージして問題を解いてみるコト!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part.6) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説(A-5)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズもので定期的に掲載しています。

必修問題として、妥当ではなく、設問が不明瞭で、正解が得られないために削除となった問題です。

本日紹介する問題はA-5です。

こちらは、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つです。

コラーゲンの3本鎖らせん構造を安定させるのはどれか。1つ選べ。

a.リシン

b.アラニン

c.グリシン

d.プロリン

e.グルタミン

まず、コラーゲンとはなんぞや?

Gly-○-□の繰り返しのもので、

コラーゲンやエラスチン、プロテオグリカン、ラミニン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックス(ECM)の1つのことです。

一般的に、コラーゲンは3本がらせんことように集まってできた

コラーゲン領域と、非コラーゲン領域の2つがあり、コラーゲン領域では、繰り返し部分のGly-があって3本がらせんのように集まって安定化すふのに重要です。

このらせんのことを英語で螺旋といい、このことから螺旋状であることがわかります。

おもえば、矯正のクアドヘリックスとかも、

クアド(4つ)、ヘリックス(螺旋)という点からもどんな装置か類推できますね。

歯科の単語はひたすら英語をそのままカタカナ表記したものが多いです。チェックバイトといい、、

困った知らないカタカナ単語をみたら分けて区切って日本語に直してみると類推できることがあるので一言アドバイスとしてここに書いておきます。

脱線してしまいましたが、

コラーゲンの合成の仕方について確認していきましょう。

①ポリソーム(=粗面小胞体、リボソーム)で

さきほどのGly-○-□という

プレプロα鎖というものができます。

②小胞体の中でN末端側で切られたのち、

コラーゲンの分子の中のプロリンとリシンが

水酸化をうけます。

水酸化(-OH)がついた状態をヒドロキシ〜と呼びます。

この時、水酸化反応には補因子(コファクター)としてビタミンC(アスコルビン酸)とFe^2+が必要になります。

③ガラクトシルトランスフェラーゼ、

グルコシルトランスフェラーゼを受けて糖がつきます。

④ここまでうけた1本のコラーゲンが3つ合わさって3本鎖ヘリックス構造をつくります。

⑤3本鎖の末端に余計なもの(プロペプチド)がついてるので、プロテアーゼで切ってやります。

(protein ase→タンパク 分解するものと類推できるのは何個か前の英語の類推記事を見てみてくださいね。)

⑥コラーゲンの中のリシンが

リシルオキシダーゼ(リシン、酸化の反応?)を

うけてアリシンとなり、

アリシンが架橋構造の足場となっていく。

ここまで踏まえた上で、もう一度選択肢を見てみましょう。

a.リシン

→途中で反応をうけるものだったな、、

b.アラニン

→今までの話に出てなかったな。

c.グリシン

→Gly-○-□-の構造を作る上で1番大事そうだ。。

d.プロリン

→リシンと同じく途中で反応をうけるものだったな、、

e.グルタミン

→今までの話に出てなかったな。

☆☆選択肢のなかの優先順位をつけてやる☆☆と、

グリシン>>リシン、プロリンだとわかります。

確かにリシンとプロリンも考えられますが、

☆☆この出題者が解答にしたいものを

選ぶ力が大事☆☆ですので、

グリシンが正解になるわけです。 

また、最後に余談ですが、もう一つ皆さんにお伝えしたい事として

基礎分野と臨床分野の知識の横断です。

コラーゲンといえば、心臓や骨、角膜、、いろんなところに使われている建物の柱みたいなものです。

その柱がダメになってしまえば、当然建物自体ダメになってしまいます。

個人的に、歯科国試でみかける疾患はコラーゲンがダメになって発症する病気が多いように思えます。

最後にそこを確認してこのpart.6を終えたいと思います。

例として、骨をあげましょう。

骨とか象牙質とかセメント質って硬いけど意外にも1型コラーゲンが多いんですよね。

コラーゲンで足場を作ってから石灰化してできる感じです。ざっくりいいますと。

その足場となるコラーゲンが例えばもし、Gly-○-□のGly同士が近づいて安定すればいいのにGlyの代わりに変なArgとか Gluとか変なのが入ってしまったりしたら安定しないし、分解を受けて壊れてしまいます。当然そうなると、できるはずの骨もぼろぼろなのであんまりよくないわけです。

このコラーゲンが1型だったら骨形成不全症。。となるわけです。

コラーゲンがだめなひとだったら「他にもコラーゲンでできてそうなとこだめだよな。。。」と気づけた人はいいカンをしています。

目であれば屈折率が変わってしまい、青くみえる。

ですから、青色に目が見えてしまう。

心臓などもだめそうなので選択肢に例えばもし、

大動脈弁や僧帽弁の異常などがあったら正解になり得そうだな、と考えられるわけです。

余談ですが、骨折しやすそうなこの病気であればビスフォスフォネート製剤を使っていないか?

とか、

歯科治療する上では、骨折しやすいから抑制具とかは避けたほうがいいな、、、とか、

象牙質とかも脆いし、歯もチッピングしやすそうだったら破折や咬耗を守る意味で即重でレジンのスプリントを作って咬合管理をするのも患者さんにとっては幸せなのかな……といったように考えられるといいですね。

☆☆☆基礎分野と臨床分野の知識の横断☆☆☆をしてみるのもかなり勉強になると思います。

生化学単発でおわる知識で暗記するのはものすごくつまらないですし、役に立たないかもしれません。

せっかくですので臨床と関連して基礎分野をもう一度復習してみてはどうでしょうか。

☆☆☆本日のまとめ☆☆☆

1.ただしそうな選択肢の中で最も出題者が大事だと考えているものはどれか?

それを選ぶこと。

2.カタカナや英語から類推すること。

3.基礎分野と臨床分野の知識の横断!!!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part5) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修C-9)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。

本日紹介する問題はC-9です。

必修問題として、妥当ではなく、設問が不明瞭で、正解が得られないために削除となった問題です。

C9
耐火模型上で製作するのはどれか一つ選べ
a 陶材焼付冠
b レジン前装冠
c ジルコニアクラウン
d レジンジャケットクラウン
e ポーセレンラミネートベニア
(正解e ポーセレンラミネートベニア)

補綴物の構造、製作過程を知っておくのは大切ですが、忘れてしまった場合や焦って出てこなくなった場合などでも対応できるようにしておくと良いとおもいます。
今回の問題は不正解者のみ削除となりましたが、落ち着いて考えればすぐに答えは予想できます。
実際にやってみましょう。

耐火模型→パーシャルの実習で出てきたが今回の選択肢にパーシャルデンチャーは無い。フレームの製作でワックスアップした記憶あり。
→高温に耐える必要があるから作製する模型のはず。

b、dのレジン系のものはそれほど製作過程で高温にならないから耐火模型はひつようなさそうか?とりあえずbdは除外。(前装冠の実習でもそもそも出てこなかったはずです。)

ジルコニアはCAD/CAMで作るから模型は要らなさそう?→cも今回は違うか?

陶材焼付冠かポーセレンラミネートベニアか
→陶材焼付冠だから、レジン前装冠と似ているなら、耐火模型は要らないかな?ならeかも。。。

という形でほとんど勘と経験で解答可能です。。

グループ分類すれば、もっと早く解答にたどり着きます。フレームの有無で考えればないのがレジンジャケット冠とポーセレンラミネートベニアになります。レジンはそもそも高温に耐えられないので、耐火模型は必要ないため、eにたどり着きます。これには正しく構造を知っておく必要があります。教科書や専門書の写真をしっかりみておく事が重要です。

~まとめ~
やはり教科書ベースの知識は必ず必要になりますので、教科書の通読は必須です。

(part.4) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修A-10)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。

本日紹介する問題はA-10です。

必修問題として妥当ではなく、設問が不明瞭で、正解が得られないために削除となった問題です。

舌の分界溝に開口するのはどれか。

1つ選べ。

a.脂腺

b.後舌腺

c.Ebner腺

d.アポクリン腺

e.Blandin-Nuhn腺

解剖は正しい場所を押さえることが肝です。

舌は、前3分の2と3分の1とでわけられています。

そこで神経の支配も味覚、体性感覚ともに違うこともみなさん受験のうえで復習しているのではないかと思われます。

このわける場所のことを分界溝といい、

そのまえを舌体。その後ろを舌根というわけです。

そして、この分界溝の前にあるものが有郭乳頭であり、その粘膜にあるのが、エブネル腺です。 いやらしいことに英語で表記されています。(日頃から教科書で英語を読むことが大事ではありますが、、)

ささいな日本語の言葉のニュアンスで削除となってしまいましたが、おそらく作成者が正解にしたかった問題なのでしょう。

さてさて、確認はこの程度にしまして、

ほかの枝をグループに分けたり、確認していきましょう。

b.後舌腺

c.Ebner腺

d.アポクリン腺

e.Blandin-Nuhn腺

アポクリン腺と脂腺は開口形式からもってきた枝、

後舌腺、エブネル腺、Blandin-Nuhn腺は唾液腺の名前からもってきた枝だとわかります。

少し教科書を読んだり、知識の確認をすることでグループわけしやすくなるので参考にしてみてくださいね。

ここまで分けたのでとりあえず、開口形式について確認していきましょうか。

開口形式:

細胞の分泌の仕方をそうよびます。

一つ目は、細胞が開いて、分泌物だけ出るので開口分泌といいます。エクリン汗腺がそうです。

二つ目は、分泌物をだす細胞自体がちぎれて、細胞自体も分泌されます。これをアポクリン腺といいます。

(余談ですが、あの子、なんだかいい匂いする。これってフェロモン?!ってものがこれです。)

わきの下や外耳道、乳腺とかが当たります。

三つ目は、ホロクリン分泌といって、細胞全部がちぎれて分泌されるものです。

(今となってはみかけませんが、ファミレスでリーマンがよく顔をふいて取っている、アレです。)

以上のように””身近なものを例えに暗記していくのはわかりやすいですね。

参考にしてみてください。

ちなみに口腔外科でよくBlandin-Nuhn嚢胞という言葉よく聞きますよね。だいたいベロの前にできますね。

実は前舌腺の別名がBlandin-Nuhn腺と言ったりするんです。

一つの言葉でも言い回しが複数、存在する。

これに気をつけながら暗記してみてください。

そして、問題が「どのグループと、どのグループで作られた問題であるか」と枝を意識しながら解いてみてくださいね。

☆☆☆まとめ☆☆☆

①解剖は場所で覚えよう!

②グループ分けするのには、多少知識が必要!

つまり、教科書は読み込もう。

③身近なもので例えると解きやすい。そして、いろんな言い回しをする用語はしっかり整理しよう!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part.3) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 D-7)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に掲載しています。

取り上げる問題は、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つです。

本日紹介する問題はD-7です。

( )に入るのはどれか。1つ選べ。

( ) , the study of distribution and determinants of health-rated states and events in specified populations , is a potent scientific tool to confront a new infectious disease.

a.Anatomy

b.Biochemistry

c.Epidemiology

d.Pharmacology

e.Physiology

今回取り上げたのは英語の問題です。

( ) is 〜.がSVCとなっているので( )と〜が

同じ意味だから

a potent scientific tool to confront a new infectious disease

がわかれば解けるのに、、potentはわかんないけど未知の感染症に立ち向かう科学的な道具…を選べばいいんだな。

でも選択肢がさっぱりわかんないどうしよう、、

と考える方も多いと思います。

接頭字で分解してみると英単語を攻略しやすいかもしれませんよ。

そして、類推してみるのです。

a.Anatomy

→ana+tomy

アナはわかんないけど、tomyって単語は

口腔外科とかで聞いたことあるな、、、

→解剖関係か外科関係??

b.Biochemistry

→bio+chemistry

バイオって生き物??ケミストリーって歌手のほうもいるけど、化学、、だったかな。

c.Epidemiology

→epi+demiology

epiって組織学で上皮細胞のこと、epithelialって

いってたな。demiってひょっとして大正デモクラシー??のデモ?よくあるデモって聞くと、

“”人””関係なのかな?

d.Pharmacology

→””カタカナに書き起こしてみると””ファーマシーって近所にあったな、、確か薬局だったっけ??

e.Physiology

→””カタカナに書き起こしてみると””フィジオロジー?フィジってフィジカルのフィジだよね。

流行りの呪術廻戦とかの主人公、フィジカルに戦ってたよな。肉体的な感じか生物、生理的な感じするな、、、

英文中にhealthとかあるし、ヘルス=健康って意味だし、人が健康ってことだよね。

と考えると答えは、、、

C!

といった風にですね。英語はわかる英文の中の単語を探してみたり、具体的に他の似ている単語(ゲームや漫画の中で聞いた時でも全然大丈夫です。)を連想ゲームしてみたり、カタカナに書き起こしてみたりすると攻略しやすいかもしれません。

また、普段からこの受験生は教科書で英語の単語をなんとなくでもいいので確認していたみたいです。だから、epithelialのepiが表面上のって意味かなと捉えて類推できたかもしれません。エピテリアル自体は上皮という意味です。

☆☆☆まとめ☆☆☆

英文がわからなくても、英文の中のわかる単語をひろうこと!

選択肢の英語を接頭字と分解してみたり、わかる単語を連想してみること!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part.2) 第114回歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 D-19)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、シリーズもので定期的に解説しています。

本日紹介する問題は D-19です。

取り上げる問題は、必修問題として妥当ではなく、正解者には加点、不正解者は削除となった問題の1つを、毎回ピックアップしていこうと思います。

放射線治療における晩期反応組織はどれか。1つ選べ。

a.骨髄

b.脊髄

c.粘膜

d.皮膚

e.生殖腺

まずはいつも通り、知識の確認から行きましょう。

細胞は増殖、分化、成熟、そして死へと向かっていきます。

細胞動態でいいますと、細胞再生系と条件付き細胞再生系にわけることができます。

①細胞再生系。

幹細胞が1個、2個と分かれていくと、増えた分の1個、2個の細胞が増えて、わかれて、熟して死んでいきます。

数としては変わらないのでこの状態を平衡といいます。

細胞の再生が早いので放射線の影響をうけやすく、俗にいう早期組織反応として影響を受けやすいです。

骨髄や皮膚、粘膜上皮、水晶、生殖腺などといった放射線照射後、数週間以内に組織が減ってしまうものです。

②条件付き細胞系。

分化して機能をもった細胞たちが多く、一部だけ幹細胞がある状態。

増殖能力があるものの、ふだんは増えず、組織がなくなってから再生をはじめるタイプです。

このようなタイプに放射線を浴びせると、

増殖しにくい上に支持組織である血管系もダメージをうけ、なかなか回復しないものです。

これらの代表例として、脊髄、肺、腎臓、唾液腺、下顎骨が上げられ、晩期組織反応として良く名前があがるものです。

以上の知識を確認したうえで選択肢の枝をみてみると、

早期組織反応

→骨髄、粘膜、皮膚、生殖腺。

晩期組織反応

→脊髄。

と分けることができ、正解に辿り着くことができます。

この知識がもし欠けていた場合、筆者ならどうするか。今回は他分野をまたがる横断、そしてグルーピングをお伝えしようと思います。

たとえば、この選択肢。

細胞の放射線の影響ですが、放射線をあびてダメになったら、新しいものに変えればいいのではと思うのが普通ですよね。古くなった靴を買い替えるみたいなものです。

つまり、ターンオーバーや永久細胞、安定細胞、不安定細胞といった観点に着目しましょう。

選択肢は、

骨髄、脊髄、粘膜、皮膚、生殖腺。

この中でどうですか?

粘膜や皮膚、生殖腺は細胞のターンオーバー、

くるくる回転するイメージがありますよね?

また、硬いものと柔らかいものとでグループにわけると自然と切れますよね。

となると残りは骨髄と脊髄になるわけですが、

試験会場で迷った際、どうでしょう?

単純に考えると、

血がいっぱい詰まったフレッシュな骨髄と、

血はあるにはあるけれども、なんだかよくわかんない液体にひたされてそうな脊髄と考えればこっちのもんです。

脊髄って答えが一つに決まります。

5択ゆえに簡単にもう少し捉えて解くのも一つの手です。

また、病理の知識を導入して、

永久細胞(再生しない細胞)

→心筋細胞、中枢神経細胞(大脳、小脳、脊髄)

安定細胞(再生能力が低い細胞)

→肝細胞、腎上皮細胞、内分泌細胞、筋肉

不安定細胞(再生能力が高い細胞)

→皮膚上皮、粘膜上皮、血液細胞、骨細胞、

繊維芽細胞

を連想ゲームみたいに発想しても答えに辿り着くことができそうですよね。

この問題からこのように病理の知識の復習。

癌細胞だったら抗がん剤などの整理。(112回c-39にもありましたよね?解きっぱなしなんてまさかもったいないことしてませんよね?)

そして、自分で類題を作ってみること。

この問題の主題を条件付き細胞系と変えても

答えは同じで類題を作ることはできます。

一つの問題から最大限のコストパフォーマンスを得ること。これが大事です。

間違ってもこの答えはBDEだわ!といった風に覚えきってはいけません。いいですね?

☆☆☆まとめ☆☆☆

①毎年トレンドの放射線の影響の再確認!

(113D-1も参考にしてみてくださいね。)

②他分野にまたがった知識を一つの問題から連想ゲームをしていくこと!

③単純に考えてグループ化していくのはとても有効ですよ!

以上の3つのポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

当塾では他にも受験テクニック、臨床の流れを踏まえた上での解くことに特化した解き方も伝授します。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

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