現課程は次回が最後。116回からは、大幅に改訂の可能性あり。既卒生(特に3年目以上の既卒生)は、なんとしても115回で合格したいところ。2~3年違うだけで、ここまで変わるので、新課程になると絶望的に感じられます。。。

現在のところ、あくまで速報レベルなので、詳細は不明ですが、以下の事が厚生労働省から発表されています(詳しくは厚生労働省の報告書をご覧ください)。

報告書の最後に、116回から適用出来るよう努める、という記載があるため、115回は現行の出題基準という解釈になりそうです。116回から適応になるかは不明ですが、一応116回からという事で考えておくのが無難と思われます。

改定点として大きく2つになります。
1. 必修問題 の形式については現行の A タイプに加えて X2 タイプを採用し、問題数は現行の 80 題を維持する。
2. 現在の3領域別の合格基準を見直し、総論と各論の2領域それぞ れに合格基準を設定することとする。

1.については次のような事が危惧されます。
X2導入により以前から指摘されていた必修問題が分散される可能性がある点があるかと思います。111回から臨床と一般の区別がしにくくなったのと併せて、益々どれが必修、臨床、一般問題か分からなくなりそうです。
2.については現行のA、B、C、必修の4領域で合否判定されていたのが、A(総論)、B(各論)、必修の3領域での判定に変更されるようです。これによって特定の科目で落ちるリスクは減るかもしれません。(例年B領域の合格基準が高く、小児や矯正で落ちるケースがありましたが、それが無くなる可能性があるかもしれません)

出題内容に関してはブループリントはまだ出てないのでわかりませんが以下の事が既に公表されています。以下の引用

「平成 28 年に公表された前回の本部会報告書においては、社会情勢の変化に合わ せて、次の項目の充実を図るとした。
・高齢化等による疾病構造の変化に伴う歯科診療の変化に関する内容 ・地域包括ケアシステムの推進や多職種連携等に関する内容 ・口腔機能の維持向上や摂食機能障害への歯科診療に関する内容 ・医療安全やショック時の対応、職業倫理等に関する内容
これらの項目は、歯科医師になる者にとって、引き続き重要な知識・技能であることに変わりがないことから、今後も充実を図り出題を行っていく。」
つまり、現課程で重視している所は引き続き重視しますという事と思われます。

それに加え次のような事も記載されています。以下引用

「また、近年の歯科医療をめぐる状況や歯学教育における教授内容を踏まえ、下記 項目についても出題を行う。
・歯科医師として必要な和漢薬を服用する高齢者や全身疾患を持つ者等への対応 に関する内容。
・医療のグローバル化に伴い歯科医師による国際貢献がこれまで以上に求められ ている現状を踏まえた国際保健に関する内容。」

気になるのは漢方薬に関しての出題があるかもという事です。
実際臨床実習で処方しているところを見た学生は少数とおもいますが、内服されている患者さんを見た学生は多いはずです。口腔外科では使う事もあります。どの程度のことまで問われるかはわかりませんが、より範囲が広くなる事にかわりないです。

以上116回からの改訂点のうち、直接試験に関わりそうな内容です。この内容からも分かる通り、116回からは更に幅広く勉強する必要があります。更に必修が散らばればなお大変です。今年通らなかった方はなんとしても115回で受かりたい所です。2、3年違うだけで、ここまで変わるので、新課程になると、何年も既卒の方は、大変な苦境に追い込まれてしまう可能性があります。そのような方には、特に個別指導で、今回の試験で合格するようにするべきでは、と思います。