part68 第114回歯科国試 D-21(矯正) 正答率が少し低かった問題 80.8%

114D-21 (矯正) 正答率:80.8%
矯正装置の模式図を示す。

矢印で示すものの作用によって減少するのはどれか。2つ選べ。
a FMA
b 下顎角
c 顔面角
d Y軸角
e SNP角

【Ⅲ級ゴムの作用について】
この問題は一般問題ながら正答率が低めであった。
コツとしては下記のように模式図に書き込むことによって、作用について整理しやすくなるので、オススメである。

・Ⅲ級ゴムはAngleⅢ級を治療することを覚えておく必要がある。

〇Ⅲ級ゴムの作用
・上顎大臼歯のチューブのフックより、下顎前歯部を牽引
→上顎大臼歯の近心移動と挺出、下顎前歯部の後退
→下顎下縁平面角の増大

・下顎前歯の舌側移動→FMIAは大きくなる

・咬合平面が水平化→咬合平面傾斜角は減少

・顔面角、SNPは減少

114D-21 (矯正) 正答率:80.8% 解答
矯正装置の模式図を示す。

矢印で示すものの作用によって減少するのはどれか。2つ選べ。
a FMA 増加 上顎大臼歯が挺出するため垂直的関係を示すFMAは増加する。
b 下顎角 変化しない 下顎角は下顎角の形態を表すため矯正治療によって変化しない。
c 顔面角 減少 下顎骨が後下方回転するため、顔面角は減少する。 
d Y軸角 増加 上顎大臼歯が挺出するため垂直的関係を示すY軸角は増加する。
e SNP角 減少 下顎骨が後下方回転するため、SNP角は減少する。


解答:c、e