part21 第114回歯科医師国家試験 114A37 

114A37
感染根管治療を行う際に、予防的抗菌薬投与が推奨される感染性心内膜炎(IE)の高度リスク群はどれか2つ選べ。正答率67.7%
a 人工弁を装着した患者
b IEの既往を有する患者
c 先天性心房中隔欠損症の患者
d 冠動脈バイパス術を受けた患者
e 植え込み型除細動器を装着した患者

ぱっとみると、どれもリスクになりそうな患者ばかりが並んでいます。感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン (2017 年改訂版)をきちんと目を通して置いてください。
このなかでは1.人工弁置換患者、2.IEの既往を有する患者、3.複雑性チアノーゼ性心疾患(単心室、完全大動脈転位、ファロー四徴症、4.体循環と肺循環の短絡経路造設術を実施した患者
が予防的抗菌薬投与が推奨される郡とされています。

最近の国家試験はガイドラインから出題される事が多くなってきていますので、有名どころはやはり抑えておく必要がありそうです。
ただしあまり推奨はできませんが、ガイドライン今回も詳しく知らなくても解答自体は出来ます。
過去問を解いていればaは選べるはずです。そうなればあと1つとなりますが、よくわからないほかの選択肢よりは既に既往のある患者が一番リスクが高そうと読めるかどうかかで答えは出ます。やはり問題文をしっかり読むことが大切です。1問を大切に解くのが重要です。

part20 第114回歯科医師国家試験 114A41

114A41

ワンステップ接着システムで溶媒として用いられるのはどれか全て選べ。正答率31.5%
a 水
b アセトン
c TEGDMA
d エタノール
e フェノール
(正解a.b.d)
全て選べだから正答率が低くなってしまったのでしょうが、一般的な化学の知識で、溶媒といえばこのなかでは水、アセトン、エタノールと即答できそうです。
ワンステップ接着システムの成分は主に以下のとおりですが、これは高校化学の内容で解けそうな問題です。

ワンステップ接着システム
接着性モノマー
HEMA(水溶性モノマー)

多官能性モノマー(UDMAやTEGDMAなどのジメタクリレート)
重合開始剤、重合促進剤、重合禁止剤
溶媒(アルコール、アセトン)
(フィラー)←ない物もある