第115回国試予想的中の問題! 115A-83 part56より(2021/10/2投稿) 参照

115A-83
70 歳の女性。下顎全部床義歯のがたつきによる咀嚼困難を主訴として来院した。
診察の結果、下顎前歯部に2本のインプラントを埋入することとした。インプラン卜埋入6か月後の口腔内写真、下顎義歯の写真及び上下顎義歯装着時の口腔内写真を示す。
インプラント埋入により向上するのはどれか。2つ選べ。
a 維持
b 把持
c 審美性
d 清掃性
e 義歯の耐久性



【インプラントオーバーデンチャーについて】
無歯顎に対してインプラントを数本植立し、その上にアタッチメントを介して装着する可撤性義歯である。
インプラントを植立することで義歯の維持が向上し、咀嚼しやすくなる。
長期的に使用していると、アタッチメントの劣化や顎堤吸収の進行による義歯の動揺が見られることから定期的なメンテナンスが必要である。


ボールアタッチメントが確認できる。

115A-83 解答
70 歳の女性。下顎全部床義歯のがたつきによる咀嚼困難を主訴として来院した。
診察の結果、下顎前歯部に2本のインプラントを埋入することとした。インプラン卜埋入6か月後の口腔内写真 、下顎義歯の写真及び上下顎義歯装着時の口腔内写真を示す。
インプラント埋入により向上するのはどれか。2つ選べ。
a 維持
b 把持

c 審美性・・・義歯粘膜面に関することなので関係ない。
d 清掃性・・・インプラント埋入の有無に関わらず可撤性義歯であることを考えると影響しない。
e 義歯の耐久性・・・むしろアタッチメント部のことを考えると定期的なメインテナンスが必要である。

解答:a,b

インプラントデンチャーに関する問題を予想問題として、出題していた。
part56より(2021/10/2投稿) 参照

第115回国試予想的中の問題! 115A-75 part51より(2021/9/25投稿) 参照

115A-75
ヒトの歯の発育時期で正しいのはどれか。1つ選べ。
a 乳中切歯の歯冠完成:1歳
b 乳側切歯の歯根吸収開始:5歳
c 第二乳臼歯の歯根完成:2歳
d 第一小臼歯の石灰化開始:4歳
e 第一大臼歯の歯根完成:12歳

【歯の発育時期について】
「覚えるのが大変!」と思うかもしれませんが、覚えるのにコツがあり、
1回しっかり覚えてしまえば、点数ゲット!なので覚えてしましょう。

〇乳歯の発育時期(目安)
歯種 歯胚形成, 石灰化開始, 歯冠完成, 歯根完成, 根吸収開始
乳中切歯 胎生7週, 胎生4~4.5月, 1.5~2.5月, 1.5年, 4年
乳側切歯 胎生7週, 胎生4.5月, 2.5~3月, 1.5~2年, 5年
乳犬歯 胎生7.5週, 胎生5月, 9月, 3.25年, 7年
第一乳臼歯 胎生8週, 胎生5月, 5.5~6月, 2.5年, 8年
第二乳臼歯 胎生10週, 胎生6月, 10~11月, 3年, 8年

115A-75 解答
ヒトの歯の発育時期で正しいのはどれか。1つ選べ。 
a 乳中切歯の歯冠完成:1歳 胎生7週
b 乳側切歯の歯根吸収開始:5歳 正答
c 第二乳臼歯の歯根完成:2歳 3歳
d 第一小臼歯の石灰化開始:4歳 1.5~2歳
e 第一大臼歯の歯根完成:12歳 14~16歳

解答:b

予想問題にて乳歯の歯根完成に関する問題を出題していました。

すべての乳歯の歯根が完成する時期として最も適切なものはどれか。1つ選べ。
a 2歳
b 3歳
c 4歳
d 5歳
e 6歳

【乳歯の歯根完成期】
乳歯、永久歯に関する問題は頻出です。皆さんが将来歯科医師になった際、お子さんの保護者の方から、
「この歯いつ頃に生え変わりますか?」などの質問があった際、答えられないと問題ですよね。
面倒かもしれませんが覚えてしまいましょう!繰り返し覚えることが大切です。

●乳歯の歯根完成(目安)
乳中切歯(A)-1.5歳
乳側切歯(B)-1.5~2歳
乳犬歯(C)-3歳
第一乳臼歯(D)-2.5歳
第二乳臼歯(E)-3歳

すべての乳歯の歯根が完成する時期として最も適切なものはどれか。1つ選べ 解答
a 2歳
b 3歳
c 4歳
d 5歳
e 6歳

解答:b

第115回国試予想的中の問題! 115B-14 part48より(2021/9/19投稿) 参照

115B-14
結核菌を発見したのはどれか。1選べ。
a R.Koch
b E.Jenner
c L.Pasteur
d 北里柴三郎
e A.Fleming

【解説】
R.Kochは、ルイ・パスツールとともに、「近代細菌学の開祖」とされ、炭疽菌、結核菌、コレラ菌の発見者である。また、感染症の病原体を証明するための基本指針となる、「コッホの原則」を提唱した。

115B-14 解答
結核菌を発見したのはどれか。1選べ。
a R.Koch・・・炭疽菌、結核菌、コレラ菌の発見。
b E.Jenner・・・種痘法を考案、天然痘の予防。
c L.Pasteur・・・炭疽菌や狂犬病のワクチンを発明。
d 北里柴三郎・・・破傷風菌の培養。
e A.Fleming・・・ペニシリンの発見。

解答:a

予想問題にて、R.Kochが炭疽菌、結核菌、コレラ菌の発見者であることを解説していました。

1728年に『LeChirurgienDentiste(歯科外科医)』を発刊し、「近代歯科医学の父」と呼ばれている人物は誰か。1つ選べ。
a G.V. Black
b J.Biden
c P.Fauchard
d R.Koch
e W.Miller

【歯科の歴史】
歯科の歴史に関する問題も出題されることが多いので抑えておきたいところです。

1728年に『LeChirurgienDentiste(歯科外科医)』を発刊し、「近代歯科医学の父」と呼ばれている人物は誰か。1つ選べ。
a G.V. Black 予防拡大原則に従った窩洞分類を考案
b J.Biden アメリカ合衆国第46代大統領
c P.Fauchard LeChirurgienDentiste(歯科外科医)を発刊
d R.Koch 炭疽菌、結核菌、コレラ菌の発見者
e W.Miller 化学細菌説を提唱

解答:c

第115回国試予想的中の問題! 115A-2 part72より(2021/12/26投稿) 参照

115A-2
セカンドオピニオンの目的はどれか。1つ選べ。
a 転院の推奨
b 医療事故の防止
c 医療訴訟の回避
d 治療に関する患者の意思決定
e 主治医による治療方針変更の根拠

【解説】
セカンドオピニオンとは患者が検査や治療を受けるに当たって主治医以外の医師に求めた「意見」、または、「意見を求める行為」である。主治医に「すべてを任せる」という従来の医師患者関係を脱して、複数の専門家の意見を聞くことで、より適した治療法を患者自身が選択していくべきという考え方に沿ったものである。

オリジナル問題にてセカンドオピニオンが患者の重要な権利であることを出題していました。

〇患者権利系
・リスボン宣言…セカンドオピニオン

〇医師の宣言系
・ヒポクラテスの誓い
・ジュネーブ宣言…医師による患者情報の守秘義務 

〇研究系
・ニュルンベルグ綱領…人体実験における被験者の自発的同意
・ヘルシンキ宣言…倫理審査委員会の設置

〇脳死系
・シドニー宣言…脳死の判定

115A-2 解答
セカンドオピニオンの目的はどれか。1つ選べ。
a 転院の推奨
b 医療事故の防止
c 医療訴訟の回避
d 治療に関する患者の意思決定
e 主治医による治療方針変更の根拠

解答:d

オリジナル問題
ヘルシンキ宣言に謳われているのはどれか。1つ選べ。

a 脳死の判定
b セカンドオピニオン
c 倫理審査委員会の設置
d 医師による患者情報の守秘義務
e 人体実験における被験者の自発的同意

【医の倫理、宣言系】
医の倫理、宣言系は頻出なのでしっかり覚えましょう。グループ分けして覚えるとオススメです。

〇医師の宣言系
・ヒポクラテスの誓い
・ジュネーブ宣言…医師による患者情報の守秘義務 

〇研究系
・ニュルンベルグ綱領…人体実験における被験者の自発的同意
・ヘルシンキ宣言…倫理審査委員会の設置

〇患者権利系
・リスボン宣言…セカンドオピニオン

〇脳死系
・シドニー宣言…脳死の判定

※脳死(のうシ)だから、シドニー宣言など、語呂で覚えるのもオススメです。

オリジナル問題  解答
ヘルシンキ宣言に謳われているのはどれか。1つ選べ。

a 脳死の判定 シドニー宣言
b セカンドオピニオン リスボン宣言
c 倫理審査委員会の設置 ヘルシンキ宣言
d 医師による患者情報の守秘義務 ジュネーブ宣言
e 人体実験における被験者の自発的同意 ニュルンベルグ綱領

解答:c

第115回歯科医師国家試験の難易度と講評(全体の講評) ~全体的にやや難、基礎・臨床問わず実践的な問題が多く、実習での知識が今後も重要か~

第107回(2014年)頃から、新卒・既卒を合わせた合格率がそれまでの70%代から60%代に10%ほど大きく低下してから前回まで64%前後を推移しており、今回も同程度の合格率が考えられます。

近年の国試の傾向として、問題の難易度自体はあまり変わらないものの、タキソノミーが高く、より深い知識を問われる問題が多く見られます。大昔の➀疾患名を問うから、少し前の②治療法を問うから、近年は③治療法の副作用、注意点、患者に説明すべき点などより実践に即した知識が必要となります。

本年度の国家試験は、前回が非常に難しいと言われたため、若干易化すると予想できました。

結果、予想通り昨年と比較した難易度で言うとやや易化、例年と比較するとやや難の難易度であったと言えるでしょう。

現時点での合格ボーダーは不明ですが、昨年度と比較して、その分、前回よりも合格基準点が若干上がる可能性があります。

また今年の特徴としては、高齢者の歯科治療、全身疾患、歯科関連法規、比較的新しいとされる歯科治療法の特徴、医療人としての常識を問う問題(時事問題など)、科目の枠にとらわれない複数の科目の知識を複合的に使う問題が多く出題されました。

また多選択肢の問題や計算を要する問題もあり、単に暗記に頼った勉強や、実習をしっかりしていないと対応できず苦戦した学生も多かったように思います。

■必修問題
全体的な難易度は8割を正答することを考えるとやや難しいレベルでした。よって、昨年ほどではないにしろ採点除外の問題が複数問あると考えられます。内容としては歯科関連法規、一般的な診査・診断法、高齢者歯科、患者対応、地域医療、全身疾患、医療管理などの問題があり、比重として科目横断型の問題や隣接医学、医療人として一般常識を問うていると思われます。対策としては基本的な思考力を普段から身に着けるようにし、実習などを通して、それぞれの内容の目的、注意点等を常に深く考える必要があり、歯科医師としての最低限の医事に関する情報は取得しておかなければなりません。

■一般問題
例年同様に難易度はやや高く、場合によっては消去法も用いて選択枝の中で最も適したものを選ぶ応用力と広く深い知識が必要であったと思います。特に社会歯科領域では介護保険制度や地域保健法・ブラッシング法・健康増進に関する問題など幅広い知識を問う問題が多く見られました。保存領域で急性症状と治療法・重症度とそれに適した治療法の選択・歯面処理・歯周外科など実際の治療の手技を問う問題が多く出題されました。補綴領域では部分被覆冠の形態・マージン形態・義歯の調整に関する問題などそれぞれの場面に適した設計を問う問題が出題されました。それぞれ正しい理解を必要とするため正答率が低くなることが予想されます。単に重箱の隅をつつく様な問題の量は少なくなったので難易度はやや易化しましたが、考えさせる問題が増えた分、できる学生とできない学生の差が拡大する可能性があります。矯正、小児、外科、放射、麻酔、薬理に関しては例年通りの難易度だったと思いますが、深い理解を必要とする問題も多かったので、暗記一辺倒の学習では苦戦してしまうでしょう。全体的な難易度として近年と同様と考えられます。

■臨床実地問題
臨床実地問題の傾向は昨年度の国家試験と同様に、実践的かつ深い知識を問う問題が多く見られました。特に補綴領域の義歯設計・インプラントの構造などの治療の順序を問う問題が多く、実際見たり行ったことがないと正答を選ぶのが難しい問題がありました。外科領域ではレントゲン、病理組織などからその疾患を考え、治療法、リスクまで問う問題がありました。保存領域ではマイクロを用いた問題や偶発症、歯の外傷の治療法、歯髄保護に関する問題が出題されました。また心電図などの苦手な学生が多いとされる範囲や、口腔機能検査に関する問題が出題され、模擬試験の復習をきちんとしていたかどうかもカギになりました。いずれにしても相当量の知識を有している必要があり、日々の勉強や臨床実習での経験を通して知識を習得し、それらの知識を問題に応用して使いこなすトレーニングが必要です。それぞれの領域の合格基準は例年と同程度と予想されます。

■まとめ
先述しましたが、昨年と比較するとやや易化、例年と比較するとやや難しめの難易度であると言えます。また、実践的な問題、新傾向の問題、全身管理、医療に関する時事問題が増え、次年度は更なる難化が予想されます。本年度の傾向的にも昨年と同様に単なる暗記や教科書的知識だけでは通用しない問題が多々見受けられました。これは、臨床現場が即戦力となる歯科医師、そしてそれに見合った医療人としての常識を求めている証拠です。よって、日々の教科書的学習をベースに、それらの知識をうまく繋ぎ合わせ解答を導き出すトレーニングが必要です。臨床実習で実際に体験して、学んだ情報は定着しやすく臨床問題を解答する上での大きな武器となります。ただ教科書的暗記の勉強法は基礎を作るために絶対不可欠なものなので、決して蔑ろにすることなく、それらの知識をベースとした更なる能力向上が必要であるということを忘れないで頂きたいと思います。知識不足の状態で応用問題に挑戦しても正解を導くことができませんし、充実した臨床実習を行うことは出来ません。このようにやはり歯科医師国家試験の勉強を始めるにあたっての最優先事項は知識の定着です。早期の知識定着を図り様々なタイプの応用問題に挑戦することで臨機応変に解答を導き出す力を伸ばすことができると思います。
歯科医師国家試験の勉強を通して、社会に必要とされる歯科医師になろうではありませんか!

⑨第115回国試予想的中の問題! part64より(2021/11/21投稿) 参照

13歳の女子。前歯が出ていることを主訴として来院した。診断をした結果、上顎両側第一小臼歯の抜去を伴うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真、口腔内写真及びエックス線画像を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
治療目標の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。

前歯部ー大臼歯関係
a上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅠ級
b上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅡ級
c上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅢ級
d下顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅠ級
e下顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅡ級

【抜歯矯正におけるⅡ仕上げについて】
矯正に関する問題は患者さんの主訴「歯並びが気になる」などが多いですが、それが骨格性の問題なのか、歯性の問題なのかをセファロ分析等から判断する必要があります。場合によってはセファロ分析上、問題がなくても治療を要することがあります。

あと、矯正の問題を解く上で覚えておく必要があるのが、矯正治療の目標があくまで、その患者さんにとって理想と思われる治療方針を選択することです。(言い方を変えれば患者さんによって治療のゴールが異なるということです)。

その上で今回の問題を見ていきましょう。

上下顎中切歯歯軸傾斜角とFH平面に対する上顎中切歯歯軸傾斜角が基準より大きくはみ出している→上顎中切歯を舌側傾斜させる必要があり、抜歯の必要性が考えられる。(下顎中切歯は問題ないと考えられる)。

口唇の突出、オトガイ部の緊張
過大なオーバージェット

先欠歯等はなし。

〇治療方針
・上顎
上顎中切歯歯軸傾斜角が基準より過大のため、(1)上顎両側第一小臼歯を抜去し、スペースメイキングをした上で(2)上顎中切歯歯を舌側傾斜させる。

・下顎
下顎中切歯歯軸傾斜角は標準範囲内のため抜歯等の必要はなし。

・大臼歯関係
今回は上顎小臼歯のみの抜歯のため、AngleⅡ級(下顎第一大臼歯が上顎第一大臼歯に対して遠心に位置)になる。

解答
13歳の女子。前歯が出ていることを主訴として来院した。診断をした結果、上顎両側第一小臼歯の抜去を伴うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真、口腔内写真及びエックス線画像を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。治療目標の組合せで正しいのはどれか。1つ選べ。

前歯部ー大臼歯関係
a上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅠ級
b上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅡ級
c上顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅢ級
d下顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅠ級
e下顎中切歯歯軸傾斜角の改善ーAngleⅡ級

解答:b

このように解くと簡単な問題に思えませんか?

⑧第115回国試予想的中の問題! part84より(2022/1/24投稿) 参照

60歳の女性。上顎右側臼歯部の咬合痛を主訴として来院した。自発痛はないが歯肉を押すと違和感があるという。右上56に打診痛を認める。
初診時の口腔内写真とエックス線画像を示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。
治療で主に用いる器具の組合せで適切なのはどれか。1つ選べ。

右上6・・・右上5
aカーボランダムポイント・・・ファイル
bファイル・・・カーボランダムポイント
c抜歯鉗子・・・ファイル
dファイル・・・抜歯鉗子
eファイル・・・ファイル

【慢性化膿性根尖性歯周炎及び歯根破折の鑑別と治療法】


右上6頬側遠心部に瘻孔が認められる。

右上6及び右上5に根尖部透過像が認められる。また、右上5には垂直性の破折線が認められる。

右上5の中央にのみ深いポケット(9mm)が認められる。

以上のことから
・右上6は慢性化膿性根尖性歯周炎→感染根管治療 (ファイル)。
・右上5は垂直性歯根破折→抜歯 (抜歯鉗子) となる。

解答
60歳の女性。上顎右側臼歯部の咬合痛を主訴として来院した。自発痛はないが歯肉を押すと違和感があるという。右上56に打診痛を認める。
初診時の口腔内写真とエックス線画像を示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。
治療で主に用いる器具の組合せで適切なのはどれか。1つ選べ。

右上6・・・右上5
aカーボランダムポイント・・・ファイル
bファイル・・・カーボランダムポイント
c抜歯鉗子・・・ファイル
dファイル・・・抜歯鉗子
eファイル・・・ファイル

解答:d

⑦第115回国試予想的中の問題! part83より(2022/1/22投稿) 参照

30 歳の男性。下顎の腫脹を主訴として来院した。3年前から自覚していたが無痛性のためそのままにしていたところ、徐々に増大してきたという。初診時のエックス線画像、MRI T2強調像及び生検時のH-E染色病理組織像を示す。

この疾患でみられるものはどれか。3つ選べ。
a 癌真珠
b 幻影細胞
c 羊皮紙様感
d 星状網様細胞
e ナイフカット状歯根吸収

【エナメル上皮腫】
今回の疾患は「エナメル上皮腫」である。
良性上皮性腫瘍の中で発生頻度が高く、若年者を中心に下顎大臼歯部に好発する。
特徴として、触診による羊皮紙様感、レントゲン上でのナイフカット状歯根吸収、病理組織像での星状網様細胞などがある。

解答
30 歳の男性。下顎の腫脹を主訴として来院した。3年前から自覚していたが無痛性のためそのままにしていたところ、徐々に増大してきたという。初診時のエックス線画像、MRI T2強調像及び生検時のH-E染色病理組織像を示す。

この疾患でみられるものはどれか。3つ選べ。
a 癌真珠
b 幻影細胞
c 羊皮紙様感
d 星状網様細胞
e ナイフカット状歯根吸収

解答:c,d,e

⑥第115回国試予想的中の問題! part56より(2021/10/2投稿) 参照

73歳の女性。下顎義歯の前歯部粘膜面に食物が停滞しやすいことを主訴として来院した。使用中のインプラント義歯は8年前に装着し、義歯の維持には問題がないという。初診時の口腔内写真、義歯の写真、義歯装着時の口腔内写真及び適合試験の写真を示す。
原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。

a 義歯の回転
b 人工歯の摩耗
c 前歯部の咬合接触
d アタッチメントの劣化
e 下顎臼歯部の顎堤吸収





【インプラントオーバーデンチャーについて】
無歯顎に対してインプラントを数本植立し、その上にアタッチメントを介して装着する
可撤性義歯である。インプラントを植立することで義歯の維持が向上し、咀嚼しやすくなる。
長期的に使用していると、アタッチメントの劣化や顎堤吸収の進行による義歯の動揺が見られることから定期的なメンテナンスが必要である。


ボールアタッチメントが確認できる。


臼歯部での咬合が確認でき、極端な咬耗などは見られない。


空隙などの問題は確認できない。


適合試験の結果、臼歯部で強接触が認められる。

114D-53 (全部床) 正答率:41.7% 解答
73歳の女性。下顎義歯の前歯部粘膜面に食物が停滞しやすいことを主訴として来院した。使用中のインプラント義歯は8年前に装着し、義歯の維持には問題がないという。初診時の口腔内写真、義歯の写真、義歯装着時の口腔内写真及び適合試験の写真を示す。
原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。

義歯の回転 臼歯部の顎堤吸収により、垂直的な義歯の回転が起こる可能性がある。
人工歯の摩耗 臼歯部での咬合が確認でき、極端な咬耗などは見られない。
前歯部の咬合接触 義歯の写真より前歯部の強接触は認められない。
アタッチメントの劣化 義歯の維持には問題がないため、劣化は考えられにくい。
下顎臼歯部の顎堤吸収  適合試験の結果、臼歯部で強接触が認められる。

解答: a,e

⑤第115回国試予想的中の問題! part51より(2021/9/25投稿) 参照

すべての乳歯の歯根が完成する時期として最も適切なものはどれか。1つ選べ。
a 2歳
b 3歳
c 4歳
d 5歳
e 6歳

【乳歯の歯根完成期】
乳歯、永久歯に関する問題は頻出です。皆さんが将来歯科医師になった際、お子さんの保護者の方から、
「この歯いつ頃に生え変わりますか?」という、質問があった際、答えられないと問題ですよね。
面倒かもしれませんが覚えてしまいましょう!繰り返し覚えることが大切です。

●乳歯の歯根完成(目安)
乳中切歯(A)-1.5歳
乳側切歯(B)-1.5~2歳
乳犬歯(C)-3歳
第一乳臼歯(D)-2.5歳
第二乳臼歯(E)-3歳

すべての乳歯の歯根が完成する時期として最も適切なものはどれか。1つ選べ。 解答
a 2歳
b 3歳
c 4歳
d 5歳
e 6歳

解答:b