国試浪人が、多浪になる仕組み 

もし一年で国試に合格しようとしたら、6か月で大学1年~4年までの範囲をやり直し、残り6か月で5~6年をしなくてはなりません。

基礎力がないわけなので、大手予備校にいっても、ついていけません。個別塾でやるにしても、それだけの回数をこなせるのか?というのが次に浮かぶ疑問です(過去問からそのまま出題される確率は0%です)。

次の問題は、多浪の多くは、基礎力がない(大学時代に過去問の丸暗記→忘れるの繰り返しが原因)ので、間違った知識を形成してしまっている可能性があります。これを正さなくてはなりません。しかし性格的に頑固な方が多いので、果たしてこれを受け入れれるのか?という疑問が次に浮かびます。

では、2年でやりましょう?となれば、1年で大学1~4年、残り1年で大学5~6年をやればいいわけですから、まだ合格可能性はありますが、どうしても人情的に一年でお願いします、というパターンがほとんどです。一年では、突っ込んだ内容まで踏み込めない(実はこれが国試で求められているのですが。。。)ので、結局、「実践をやらせて、質問はありますか?」というパターンに多くの塾はなるわけです。生徒にしたら、「実践は答えを覚えるぐらい繰り返しているので、どこが分からないのか、分からない」ということになります。

結局、毎年基礎力がないまま、受験して、今年もダメだった!となるわけです。これをずーっと繰り返しているのが、いわゆる多浪です。

多浪の人は、ただ漫然と実践を繰り返し、答えを覚えてしまっている「実践信者」が多数であることは容易に想像できます。しかし実際に国家試験でそのまま出題されるのは0%です(問題集を繰り返した結果、答えを覚えてしまい、分かっている気になるのは危険ですね)。

実践はダメ出しに使うものなので、土台を作り→実践が理想の形ですが、多くの方が、ただ実践を繰り返して答えを覚えてしまっているのが現実です。朝日大学にはそのような実践信者が大量にいます。だから何回も留年したり、同一学年で留年クリア消して退学(放校)になったり、国試浪人になって、何年経っても合格できないのです。一度の失敗は分かりますが、二度三度と繰り返すと、本当に歯科医としての適性があるのか疑わしくなりますね。

多浪の合格率が低いのには、理屈があるのです。

 

 

実践は土台を作ってから!基礎力ないままで、実践をただ繰り返しても、答えを覚えるだけで弊害しか生まれません。

実践は最後のダメ出しをする参考書。学力をつけるものではありません(その意味では大学受験の赤本と同じですね。いきなり赤本を繰り返しても愚かしいのと同じです)。

実践はダメ出しとしては優れた参考書です。しかし学力をつけるものではありません。もし基礎力ないまま、実践だけ繰り返しても、解答を覚えるだけに終わってしまうだけです(基礎力がないまま実践をひたすら繰り返して答えを覚えてしまっている学習者を実践信者と言います)。

1~4年までに基礎力を養った方が実践を解けば、学力の整理ができ、ダメ出しができます。しかし1~4年の蓄積がない方がいきなり実践を解き、ひたすら繰り返して、答えも覚えてしまっても、そこからそのまま出る%は0%なのです。前者(基礎力あり、実践でダメ出しで合格した方が、「実践で合格した!」という声が強いのと、学校側も、数学のチャートと同じで、解説が全て書いてあるので、「実践を繰り返しなさい」と言うのは、手間が省けるからという本音もあるでしょう。2つの弊害です。)

今の国試は過去問から、そのまま出題される確率は0%なのです!問題は臨床問題ばかりです。

焦らずに、まずは土台(=基礎力)作りをしましょう。

それは。。。

  1. 勉強の仕方
  2. 問題の解き方
  3. 言葉の意味

を理解することです。

上の1~3をするのには、まず教科書を参照する習慣付けることです。

上の1~3をした後に、自力で問題を解けばよいのです。これがつまりダメ出しです。国試の問題が仮に300問あるとして、80%取れば合格できるので、240問解ければよいわけです(60問は捨てれます。)

問題は、上の1~3が大事と分かっていても、目の前に実践のテストが迫っていると、そんなことを言っていれないことです。

ですから、当予備校は、上の1~3を個別の講義形式で行い、本当の学力を生徒さんに定着させるようにしています。その上で自力で問題を解けば、どんなに変形されても解けるようになります。