part36 第114回歯科国験 問題(歯内) B-84 正答率が低めだった問題 正答率63.9%

114B-84 正答率63.9%
麻酔抜髄において即時根管充塡法によって低減できるリスクはどれか。
2つ選べ。

a 残 髄
b 根管の汚染
c レッジ形成
d 根管充塡材の溢出
e 根管充塡時の疼痛

【即時根管充填法の利点と欠点】

実際の臨床で即時根管充填する機会は限られていると思います。
(それは欠点のためと思われます。)
ですが、即時根管充填法の利点と欠点を理解することは、
数回に分けて根管治療をすることの利点を知る上で、重要になります。

〇即時根管充填法の特徴
<利点>
・治療の回数や期間を短縮できる。
・根管の感染の機会が減少する。

<欠点>
・残髄の確認ができない(残髄の可能性)。
・術後疼痛が生じやすい(残髄炎等による)。
・根管から出血が持続するような症例では適用できない。

114B-84 正答率63.9% 解答
麻酔抜髄において即時根管充塡法によって低減できるリスクはどれか。
2つ選べ。

a 残 髄 即時根管充塡法を行うと残髄の確認を行う機会がなくなり、リスクは増える。
b 根管の汚染 〇根管治療の回数が少なくなり、汚染のリスクは減る。
c レッジ形成 湾曲根管の不適切な根管拡大操作によって根尖付近に形成され、根充時期とは関係ない。
d 根管充塡材の溢出 根尖孔の破壊によって生じやすくなり、根充時期とは関係ない。
e 根管充塡時の疼痛 〇即時根管充塡は当日の麻酔抜髄後に行うため根管充塡時の疼痛のリスクは減る。


解答: b,e