part60 第114回歯科国試 D-71(小児) 正答率が低かった問題 30.3%

114D-71 正答率:30.3% (小児)
母子保健法で規定している用語の定義で正しいのはどれか。2つ選べ。
a 妊産婦:妊娠中または出産後1年以内の女子
b 未熟児:出生時体重が 2,500 g 未満の乳児
c 新生児:出生後 28 日を経過しない乳児
d 乳 児:3歳に満たない者
e 幼 児:6歳に満たない者

【母子保健法】
こちらは単純な知識を問う問題でありながら、正答率が大変低かったです。
このような問題を落としてしまうのはもったいないので、しっかり覚えましょう。

ポイントは 未熟児≠低体重児 ということです。
混同にしないようにしましょう。

〇母子保健法 第六条 (抜粋)
「妊産婦」とは、妊娠中又は出産後一年以内の女子をいう。
「乳児」とは、一歳に満たない者をいう。
「幼児」とは、満一歳から小学校就学の始期に達するまでの者をいう。
「保護者」とは、親権を行う者、未成年後見人その他の者で、乳児又は幼児を現に監護する者をいう。
「新生児」とは、出生後二十八日を経過しない乳児をいう。
「未熟児」とは、身体の発育が未熟のまま出生した乳児であつて、正常児が出生時に有する諸機能を得るに至るまでのものをいう。

114D-71 正答率:30.3% (小児)
母子保健法で規定している用語の定義で正しいのはどれか。2つ選べ。
a 妊産婦:妊娠中または出産後1年以内の女子
b 未熟児:出生時体重が 2,500 g 未満の乳児  身体の発育が未熟のまま出生した乳児
c 新生児:出生後 28 日を経過しない乳児
d 乳 児:3歳に満たない者 一歳に満たない者
e 幼 児:6歳に満たない者 満一歳から小学校就学の始期に達するまでの者

解答:a,c

part59 オリジナル問題 (114A-38類題)

オリジナル問題 (114A-38類題)
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類 2021 を図に示す。
とろみ水にあたるのはどれか。1つ選べ。
a 0t
b 2-1
c 2-2
d 3
e 4

【嚥下調整食分類】
国試に出題されていますので、実際の分類を確認しておくと良いと思います。

【障害の程度、大】
0t:とろみ水
0j:タンパク質の少ないゼリー
1j:プリン、ゼリー、ムース
2-1:ミキサー食、ペースト食(おもゆや粥)
2-2:ミキサー食、ペースト食(付着性も離水も低い粥)
3:ソフト食(離水に配慮した粥)
4:ソフト食(軟飯・全粥)
【障害の程度、小】

オリジナル問題 (114A-38類題) 解答
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類 2021 を図に示す。
とろみ水にあたるのはどれか。1つ選べ。
a 0t
b 2-1
c 2-2
d 3
e 4

解答:a

part58 第114回歯科国試 B-30(外科) 正答率が低かった問題 49.1%

114A-38 正答率:49.1% (外科)
耳珠前方に有痛性腫脹を呈するのはどれか。
1つ選べ。
a 顎関節症
b 骨軟骨腫
c 顎関節強直症
d 痛風性顎関節炎
e リウマチ性顎関節炎

【顎関節疾患の症状】
顎関節症は、私たちが歯科の臨床を行っていく上で、遭遇する頻度が高い疾患です。
他の顎関節疾患を含め、「原因・症状は何か、歯科的治療の必要性の有無、好発年齢」などをしっかり覚えておく必要があります。

・顎関節症…疼痛 有、 腫脹 無
・顎関節強直症…疼痛 有、 腫脹 無
・リウマチ性顎関節炎…疼痛 有、腫脹 無
・骨軟骨腫…疼痛 無、 腫脹 有
・通風性顎関節炎…疼痛 有、 腫脹 有

・痛風
高尿酸血症にて尿酸炎結晶が関節軟骨に析出し関節腔内に遊離することで生じる。
顎関節に生じることはあまりないが、発症時に激しい疼痛を伴い数日で自然緩解することが多い。
ほとんどが、男性に生じる。

114A-38 正答率:49.1% (外科) 解答
耳珠前方に有痛性腫脹を呈するのはどれか。
1つ選べ。
a 顎関節症
b 骨軟骨腫
c 顎関節強直症
d 痛風性顎関節炎
e リウマチ性顎関節炎

解答:d

part57 第114回歯科国試 A-38(障害) 正答率が低かった問題 14.9%

114A-38 正答率:14.9% (障害)
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類 2013 を図に示す。
軟飯や全粥はどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ

【嚥下調整食について】
超高齢社会の日本で、今後高齢の方の食事における歯科医師の役割は非常に大きくなることが予想されます。

この問題は、正答率:14.9%と非常に低かったです、問題を間違えた学生さんの中には
「全粥だから食べやすい?」と勘違いしてしまった人もいるのではないでしょうか。

重度嚥下障害の食事には「とろみ」が重要であることを覚えておきましょう!

【障害の程度、大】
0t:とろみ水
0j:タンパク質の少ないゼリー
1j:プリン、ゼリー、ムース
2-1:ミキサー食、ペースト食(おもゆや粥)
2-2:ミキサー食、ペースト食(付着性も離水も低い粥)
3:ソフト食(離水に配慮した粥)
4:ソフト食(軟飯・全粥)
【障害の程度、小】

114A-38 正答率:14.9% (障害)  解答
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類 2013 を図に示す。
軟飯や全粥はどれか。1つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ

解答: e

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私見ですが、国試に毎年落ちる方の傾向は、苦手な科目、分野から目をそらして、得意な科目で補填してなんとかしよう、とするものであり、合格出来る方は、苦手な科目・分野を、まずしっかり対策して、いかに合格者が取れる問題を、ご自身で確実に得点出来るかに力を注いでいる方のように思われます。

合格するには、国試のa,b,cそれぞれの領域で合格点を取る必要があり、「今年は領域のボーダーが高かったからダメだった」という声をよく聞きますが、このようになってしまわぬように、その年度のボーダーラインに左右されない力をつけ、平均点が上ろうが、下がろうが、確実に点を取る力を身に着ける必要があります。法律や数値などをしっかり覚える確実性と、様々な臨床問題に最も適した治療法などを選択することが出来る柔軟性を日頃から訓練しておく必要があります。

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4年生でCBTがあります。こちらは1問1答形式であり、ボーダーの点数も高く、いかに「確実に正解する」ことができるかが重要になります。
反対に国家試験は問題によっては◎〇△×などの選択枝の優先順位付けが重要になってきます。
国試では、今まで学んだ知識を生かす総合力・応用力が試されるのに対し、CBTでは単純に知識を問う問題が多く見られます。
つまり、理想は問題を見た瞬間にすぐ解ける瞬発力が必要になります。
この瞬発力は、今までの1年から4年までの知識量に比例しますので、CBTは今まで自分がどれだけ知識を定着してきたかという指標になります。
ですから、その後、卒試→国試にストレートに進めるかがわかります。CBTにどれだけゆとりをもって受かるかによって。
今後CBTのボーダーは毎年上がり、今年は72%がボーダーのところが多いと聞いています。高いところだと、今年75%のところもあるようです。卒業試験の前にCBTですね。。。

大阪歯科の卒業試験の後期対策(個別)(対面の場合は摂津富田校/オンライン指導も可能)

本年度の大阪歯科の卒業試験において、ある程度結果が出ました。今後は卒業試験の過去問全体を俯瞰して、ご自分の弱点をいかになくしていけるかだけです。

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定員になり次第締め切ります。

part56 第114回歯科国試 D-53(全部床) 正答率が低かった問題 41.7%

114D-53 (全部床) 正答率:41.7%

第114回歯科国試 D-53(全部床) 41.7%
※画像等はこちらをご覧ください。

73歳の女性。下顎義歯の前歯部粘膜面に食物が停滞しやすいことを主訴として来院した。使用中のインプラント義歯は8年前に装着し、義歯の維持には問題がないという。初診時の口腔内写真、義歯の写真、義歯装着時の口腔内写真及び適合試験の写真を示す。
原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。

a 義歯の回転
b 人工歯の摩耗
c 前歯部の咬合接触
d アタッチメントの劣化
e 下顎臼歯部の顎堤吸収





【インプラントオーバーデンチャーについて】
無歯顎に対してインプラントを数本植立し、その上にアタッチメントを介して装着する
可撤性義歯である。インプラントを植立することで義歯の維持が向上し、咀嚼しやすくなる。
長期的に使用していると、アタッチメントの劣化や顎堤吸収の進行による義歯の動揺が見られることから定期的なメンテナンスが必要である。

ボールアタッチメントが確認できる。

臼歯部での咬合が確認でき、極端な咬耗などは見られない。

空隙などの問題は確認できない。

適合試験の結果、臼歯部で強接触が認められる。

114D-53 (全部床) 正答率:41.7% 解答
73歳の女性。下顎義歯の前歯部粘膜面に食物が停滞しやすいことを主訴として来院した。使用中のインプラント義歯は8年前に装着し、義歯の維持には問題がないという。初診時の口腔内写真、義歯の写真、義歯装着時の口腔内写真及び適合試験の写真を示す。
原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。

a 義歯の回転 臼歯部の顎堤吸収により、垂直的な義歯の回転が起こる可能性がある。
b 人工歯の摩耗 臼歯部での咬合が確認でき、極端な咬耗などは見られない。
c 前歯部の咬合接触 義歯の写真より前歯部の強接触は認められない。
d アタッチメントの劣化 義歯の維持には問題がないため、劣化は考えられにくい。
e 下顎臼歯部の顎堤吸収  適合試験の結果、臼歯部で強接触が認められる。

解答: a,e

愛知学院2年の前期の成績が発表!今のうちから生理&生化を中心に復習しておきましょう。

デンタル国進では、愛知学院2年生を対象に、生理、生化、組織、理工の復習個別講座を開講します。
解剖学、歯科解剖(口腔解剖)、理工学などはそれぞれ
解剖学→外科学、歯科解剖→歯内、理工学→保存、補綴など、上の学年の当該科目にてセットで復習しやすいのに対し、
生理、生化は2年生で学んだ知識がベースになることが多いのです。
「今、学んだ生理、生化の知識を国試まで持っていくぞ!」
これぐらいの意識を持たないと、後々苦労してしまう可能性があります。

part55 第114回歯科国試 B-41(全部床) 正答率が低かった問題 63.5%

114B-41 (全部床) 正答率:63.5%
73歳の男性。咀嚼時の義歯の不安定を主訴として来院した。8年前に上下顎全部床義歯を装着したが、6か月前から咬合時に上顎義歯が脱離しやすくなったという。使用中の義歯の写真と義歯装着時の口腔内写真を示す。
まず行うべき処置はどれか。1つ選べ。
a 粘膜調整
b リライン
c 咬合面再形成
d 義歯床後縁の削除
e 前歯部の咬合調整

114B-41 (全部床) 正答率63.5%
※画像等はこちらをご覧ください。



★補綴の問題を解く上でのワンポイント
補綴系の問題は模型などの参考資料を使用しやすいため、画像問題が作りやすい傾向がある。他の領域では問題の文章中に重要なヒントが隠れていることが多いが、
補綴系の問題ではさらに画像から問題点を抽出する力がさらに重要になってくる。
学生の皆さんには「あれ?これなんかおかしいな」
こういった感覚を大切にしてほしい。その力を持つには日頃から資料をよく見る訓練が必要である。

【咀嚼時の義歯の不安定症例】

患者さん主訴を判断する上で重要になってくるのが、タイミングと種類である。
大きく
●タイミング
 ①装着時 ②咬合時 など
●種類 
 ①痛み ②不安定 など
今回の症例では②咀嚼時、②不安定が主訴であることを頭に入れておく必要がある。




製作して8年が経過し、大臼歯部が咬耗したため、前歯・小臼歯の強接触が認められる。
そのため、義歯装着時の口腔内写真では臼歯部が離開している。
治療方針としては、義歯新製時に近い状態にする=(大臼歯部)咬合面の再形成となる。

114B-41 (全部床) 正答率:63.5% 解答
73歳の男性。咀嚼時の義歯の不安定を主訴として来院した。8年前に上下顎全部床義歯を装着したが、6か月前から咬合時に上顎義歯が脱離しやすくなったという。使用中の義歯の写真と義歯装着時の口腔内写真を示す。
まず行うべき処置はどれか。1つ選べ。

a 粘膜調整 咀嚼時の粘膜痛等の症状がなく、装着時自体は問題ないため、粘膜調整やリラインの必要性はないと考えられる。
b リライン 咀嚼時の粘膜痛等の症状がなく、装着時自体は問題ないため、 粘膜調整やリラインの必要性はないと考えられる。
c 咬合面再形成 義歯の不安定が長年の使用により義歯の大臼歯部が咬耗したことによるもので、咬合面特に上下顎歯の機能咬頭にレジンを追加し、咬合面再形成をする。
d 義歯床後縁の削除 義歯床後縁にも咬合接触がみられるが、大臼歯部が咬耗によるもので、咬合面再形成をすることにより改善すると考えられる。
e 前歯部の咬合調整 原因が大臼歯部が咬耗したものによるもので、前歯部の咬合調整をしてしまうと、全体のバイトが下がってしまう。

解答:c