part15 第114回歯科医師国家試験 必修 A-2 正答率が低かった問題 正答率56.7%

114A-2(必修)
歯科用合金を構成する金属元素で、イオン化傾向が最も大きいのはどれか。
1つ選べ。
a Ag
b Au
c Cu
d Pt
e Ti

解答 e

【歯科用金属の物性および理工学基礎知識】

皆さん、中学、高校で様々な金属、それに関する勉強をされたと思います。(アルカリ土類、イオン化傾向など。)
ただ、よくよく考えてみると、歯科領域で使われる金属はある程度種類が限られているということに気が付くと思います。

今回の問題はイオン化傾向が最も大きいのはどれかという問題です。
イオン化しやすい=化学的に不安定→非貴金属(卑金属)かな。
発想が重要になってくると思います。

なのでa Ag(銀)、b Au(金)、d Pt(白金)はすぐ消せると思います。
c Cu(銅)も上記のものと比較すると微妙(※サビに関してチェック)に思うかもしれませんが、後述の e Ti と比較すると明らかなので
すぐ消せると思います。

なので、e Ti(チタン)が正解ですが、「えっー!チタンはインプラント体に使うから安定しているじゃないの!?」と思われるかもしれません。
そうです、ただチタンは表面に酸化膜をすぐ形成し不動態化するため、貴金属と同じように化学的に安定した状態になります。

114A-2(必修)
歯科用合金を構成する金属元素で、イオン化傾向が最も大きいのはどれか。
1つ選べ。
a Ag
b Au
c Cu
d Pt
e Ti

解答 e

part14 第114回歯科医師国家試験 必修 A-1 正答率96.1%(重要問題) 

114A-1(必修)
薬剤耐性〈AMR〉対策に該当するのはどれか。1つ選べ。
a 海外渡航の禁止
b PCR 検査の実施
c 手指消毒薬の配布
d 抗微生物剤の適正使用
e 免疫グロブリンの投与

解答 d

【薬剤耐性(AMR)および薬剤の基礎知識】

皆さんは薬剤耐性(AMR: Antimicrobial Resistance)について説明を求められた場合どれくらい説明できますか。
中には「同じ薬をずっと使い続けたらいけないのでしょ?」
ぐらいの感覚の方がいるかもしれません。
ですか、昨今、コロナウイルス(COVID-19)が問題になっていますが、
WHOが今後の深刻な感染症の一つに薬剤耐性菌の存在を挙げています。

耐性菌が出やすいということはそれだけ一般的な疾患である場合が多いということです、言い方を変えれば、みんながかかりやすい疾患で漫然と薬剤を不適切使用し続けた結果、耐性菌だらけになりどの薬も効かない状態になってしまってことを想像してみてください。
それが、お年寄りや免疫が低下した方に感染してしまったら…。
今後、要チェックの問題ですね。
医療人として日頃から少し医療系のニュースに目を通しておくことも大事かもしれませんね。

114A-1
薬剤耐性〈AMR〉対策に該当するのはどれか。1つ選べ。
a 海外渡航の禁止
b PCR 検査の実施
c 手指消毒薬の配布
d 抗微生物剤の適正使用
e 免疫グロブリンの投与

解答 d
※他にもAMRに関する教育、AMRや抗微生物剤使用の動向監視、
AMRや薬剤耐性微生物の研究、国際協力が重要とされています。

前期学期末テストの直前対策個別講座のご案内~お問合せ(代表)052-220-5446 ~ 

6月も後半になりました。前期学期末テストの直前対策個別講座の外部のお問合せが急に増えてきました。

例年よりも、今年はお問合せが多い印象です。

本年度は基本授業はオンライン(あるいはハイブリッド)、試験は対面型の大学が多いのではないでしょうか?(今後の状況によっては、オンライン試験も増えるかもしれません。)

昨年は、コロナ下一年目で、進級に関しては、非常にラッキーな年でしたが、今年は逆に、厳しくなることが予想されます。今年は昨年よりも多くの大学において、オンライン(ハイブリッド)授業→対面試験の流れが加速しそうです。また課題なども昨年より大量に出て、そのために、本業の学習に集中できないようなケースも出てきているようです。オンライン試験を実施するにしても、昨年は一年目だったので、簡単だったのですが、今年は大量の問題で、さらに重箱の隅をつつくような問題を出すようになっている印象です。

前期で落とさないのが、留年を未然に防ぐコツです。

留年を未然に防ぐ努力をしましょう。

(日本歯科大学) 2016年から留年激増。。。デンタル国進(お茶の水校、大宮校、横浜校) 対面&オンライン個別指導 お問合せ代表 (052)220-5446

日本歯科大学は、2016年から留年数が激増しました。

卒業試験においても、2016年においては、30名程度の留年数だったのが、今では、100名程度になっているようです。

今の日本歯科では、聴講生(同一学年の限度年数が2年を超えてしまうと、いったん放校になり、予備校に通うか、大学に留まるテスト勉強の準備をする仕組み)も含めて、約100名です。約3倍卒業試験で落ちるようになっているのですね。

part13 第114回歯科医師国家試験 必修 削除問題 D 17 解説 

D17

こちらは、問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため、正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外された問題です

歯科治療中に幼児が口腔内に落下した異物により呼吸困難に陥った。異物の除去を行おうとした所、脈拍数が30回/分となり意識が消失した。直ちに行うのはどれか?

a.気管挿管
b.胸骨圧迫
c.静脈路確保
d.背部叩打法
e.腹部突き上げ法
(正解:b胸骨圧迫)

内容としてはBLSの内容です。アルゴリズムを理解しておくのは、今後の研修医でも役立ちます。AHAのホームページ、麻酔の教科書などに載っていますから、必ず確認してください。

基本の流れをまず確認しておきましょう。

1.反応があるか
→ない場合周囲に知らせる、119番、AED手配

2.呼吸の有無の確認、脈拍の確認
→呼吸がないもしくは死戦期呼吸、わからない場合は無いと判断する。脈拍は10秒以内に確実に触知できるかで確認。

3.呼吸なしまたは脈拍なし
→CPR開始、AEDが入手でき次第装着
詳しいアルゴリズムは教科書などで確認して欲しいため省略して書いていますが、原則は以上になります。

今回は窒息のケースなので、窒息の解除をするかどうかについてですが、窒息の解除を試みるのは意識がある場合です。ない場合は心肺蘇生を行います。

以上割愛した部分も多いですが大まかな流れです。

以上を考えればまずa、cはそもそも出てきません。またd、eも意識が消失した時点で違います。したがって胸骨圧迫に行き着きます。
。。

勿論このようなプロセスで解答を出すのが理想です。また正しいアルゴリズムは必ず学習して欲しいですが、国家試験の問題としてはもっと容易に答えはでます。
まずaやcですが、一般の診療所レベルで対応できるところは少なく、手技としても容易とは言えないので、緊急事態で出来るか?と考えればきつそうです。なので優先順位は低いです。

また今回の問題文には「異物の除去を行おうとした所」と記載があります。ここから「窒息の解除を行おうとしたが上手くいかなかった」とも読み取る事が出来ると思います。そうなるとd、eとも上手くいかなかったのだから答えになるとは考えにくいです。そうなると自動的に胸骨圧迫が答えになると予測できます。
問題文に必要のない事は書かれないと思います。出題者が何を問いたいかを読み取る事も大切だと思います。

(1年)物理テスト&課題について(他にも一般教養はオールランドに指導可)~個別対策を実施中~代表 052-220-5446~

全国どこの1年の歯学部でも、だいたい物理で困っている方が多い状況です。

当予備校では、各大学のテスト傾向に習熟した講師たちが、マンツーマンで個別指導しています。

歯学部に入学する際に、物理受験していない/推薦で入学している現実がある以上、前期で物理を落とすのは、当たり前でさり、即→留年に繋がりかねません。

1年の一般教養で留年などしていたら、泣くに泣けないのが現実です。。。

当予備校で、今年度入塾した1年の多くは、留年した方々が多く、物理を落として留年のパターンが多い印象です(しかも1年の入塾人数は、年々増加しています)。今物理対策真っ盛りです。

多くの大学で、今では、翌年の2月にまとめて前期&後期の再試があるため(以前は前期試験→前期の再試→後期→後期の再試のパターン)、前期落とした科目の対策は、後期の間はなかなか出来ず、結局翌年2月の再試の直前にやるはめになります。そうなると、前期の科目の内容も忘れているし、傾向も変えられているしで、結局前期の科目を再試で落として留年するパターンが多いようです。

あるいは昨年は仮進級の措置で、進級しているかもしれませんが、対策しないとまずい状況です。。。

「焦らないといけない時に焦って、ちゃんと対策して、進級出来る人」と、「まずい問に何もしなくて、留年してしまう方」との違いでしょうか?

情報&タイミングに鈍い人は、→繰り返し留年というサイクルにはまりかねません。

国試まとめ知識(part1)~参考問題・・・第114回歯科医師国家試験 必修 A-18/参考問題 111 A-19 ~今ホットな話題!〜栄養、フレイルの背景知識について

第115回歯科医師国家試験を見据えて、

最近流行りの栄養、フレイルについて前回まとめきれなかった科目ないし関連事項について、まとめてみようと思います。

まずはこちらの問題について、確認していきましょう。

114回 歯科医師国家試験 必修 問題

114 A-18

老年期のフレイルサイクルを図に示す。

①はどれか。

①→基礎代謝低下→エネルギー消費低下

→食事の低下、食事摂取量の低下→

低栄養→①(以下、繰り返す)

(※図を参考に文字におこした)

a 悪液質

b 廃用症候群

c サルコペニア

d ジスキネジア

d メタボリックシンドローム

解答: c サルコペニア

こちらのフレイルサイクルは

日本人の食事摂取基準2020にも取り上げられているものです。

今回のフレイルサイクルのルートは、

ルート①

サルコペニア→☆基礎代謝低下↓→消費エネルギー量↓

→食欲低下、摂取量↓→低栄養

となっていますが、実は

ルートはもう一個あって、

ルート②

サルコペニア

→☆疲労・活力↓もしくは筋力↓

→身体機能↓(歩行速度↓)

→活動度↓☆

→消費エネルギー量↓

→食欲低下、摂取量↓→低栄養

というものがあります。

ちょっと脱線しますが、この問題の上手いところは、ルート②だと受験生に単純想起させてしまって簡単になってしまうので、ルート①のほうを取り上げて問題を作ったわけですね。賢い。

また、戻ります。

まず、高齢者歯科の観点からまとめてみましょう。

①高齢者歯科

フレイル&サルコペニアと栄養の問題について、

まずは整理していきましょう。

フレイルとは、

要介護に入る前の前段階。

Friedの定義によると、

1体重減少

2主観的疲労感

3日常生活活動量の減少

4身体能力(歩行速度)の減弱

5筋力(握力)の低 下のうち 、

3 項目が当てはまればフレイル。

1〜2 項目が当てはまる場合はフレイル前段階と

なるわけです。

このフレイルの原因の一つにサルコペニアがあり、

サルコペニア→フレイル→低栄養の流れの

フレイルの部分が

前述のルート②

→☆疲労・活力↓もしくは筋力↓

→身体機能↓(歩行速度↓)

→活動度↓☆

の部分に当てはまるわけですね。

そして、低栄養となることでこのサイクルが加速。

高齢者を歯科医院でみるにあたって見かけたことがある

・ふらつき

・転倒による骨折

へとつながり、身体機能障害や要介護状態との関連性へとつながるわけです。

☆転倒→医療事故→訴訟の流れに繋がって

みなさんおなじみの医療事故調査支援センターの問題につながることができますし、

こうならないよう常に患者様への対応に

気をつけるわけです。

(転倒防止のストラップをつけて、スタッフ間で常に注意をはらっている歯科医院も多いようです。)

(補足) 参考問題 111 A-19

患者の「予期せぬ死亡」が発生した場合に、医療事故調査制度に基づいて医療機関が医療事故を報告する先はどれか。1つ選べ。

a 警 察

b 保健所

c 厚生労働省

d 医療事故調査等支援団体

e 医療事故調査・支援センター

解答 e 医療事故調査・支援センター

なので、こうならないよう常に患者さんに栄養をとらせることが大事になってくるわけですね。

(補足)

高齢者の低栄養の要因として以下が挙げられます。

1.社会的要因

独居、介護力不足、☆ネグレクト、孤独感、貧困

2.精神的・心理的要因

☆認知機能障害、うつ、☆誤嚥・窒息の恐怖

3.加齢の関与

嗅覚、☆味覚障害、☆食欲低下

4.疾病要因

臓器不全、炎症・悪性腫瘍、疼痛、

☆義歯など口腔内の問題、薬物副作用、

☆咀嚼・嚥下障害、日常生活動作障害、

消化管の問題(下痢・便秘)

5.その他

☆不適切な食形態の問題、

栄養に関する誤認識、

☆医療者の誤った指導

※ ☆は個人的に国試に関係してそうなところです。

今回は割愛しますが、☆の箇所に関して自分でもう一度確認してみてください。

また、食事摂取基準として、

高齢者(65〜74歳)

身体活動レベルに合わせて、

I→2050

II→2400

III→2750

(単位:kcal/day)

I→1550

II→1850

III→2100

(単位:kcal/day)

☆高齢者(75歳〜)☆

I→1800

II→2100

I→1400

II→1650

(単位:kcal/day)

ちなみに覚えやすいように、

I→ほとんど座って1日過ごす。ベッドから起き上がれない人とか?デスクワーク。

I I→座るには座るけど、通勤、買い物、家事OKな人。(ってことはIADLが平気そうな人だな?!

ここでIADLとかADLがごちゃんな人は、ちゃんと復習しておいてくださいね。)

III→運動良くする人。

と、暗記項目を自分の言葉で、自分がわかりやすい文章にしておぼえたりイメージするのもいいかもしれません。

さらに、カロリーも

2050!2400!2750!はい!覚えた!って、単純に覚えるのもやめてくださいね。

覚えやすいように例えば、1日24時間、2400kcal

それに2400は3の倍数だから プラマイ300で

I→2100、III→2700だな、、って感じでいいんです。 ラフにいきましょう。

ちなみに75歳以上にどうして☆をつけたかは考えてみてくださいね。

「他の科目で75歳、というと後期高齢者だな。。」

ということは医療保険でも問われやすい。

だからこういうよくきくワードについては掘り下げなくちゃいけないな。

という風に連想してみてください。

きっと問題を解くのも楽しくなるはずですよ。

②公衆衛生・口腔保健学

介護予防のために、

最近ではフレイル・オーラルフレイル対策を

かかりつけ歯科医が担当したり、発見する機会が増えてきました。

ですから国家試験でも、これらを重要視する問題が多発。模試でもよく見かけるようになったわけですね。

少し、ここのへんに関してもまとめてみましょう。

まずは、オーラルフレイルの概念図を参考に

字面に書き起こしたこちらについてまとめてみましょう。 

第1レベル :口の健康リテラシー の低下 

(原因)

・社会的フレイル

・精神心理的フレイル

・自発性の低下

(結果)

・不十分な口腔健康への関心

・歯の喪失リスクの増加

第2レベル:口のささいな トラブル

(原因)

・滑舌低下

・食べこぼし

・噛めない食品の増加

・むせ

(結果)

→食品多様性と食欲↓

第3レベル:口の機能低下

(俗に言う、これが☆口腔機能低下症として保険で点数がとれるものです!!)

(原因)

・口腔不潔・乾燥

・ 咬合力低下

・口唇・舌の機能低下

・咀嚼機能・ 嚥下機能低下

(結果)

→低栄養・サルコペニア

第4レベル:食べる機能の障がい

(原因)

・咀嚼障害

・摂食嚥下障害

(結果)

→栄養障害、運動障害→要介護に!!

cf.オーラルフレイル概念図 2019年版 出所:公益社団法人日本歯科医師会「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版」

このレベルごとにぼくたちは患者さんに接していくことが求められているわけです。。

①レベル1: 口の健康リテラシー の低下に対して

1.後期高齢者に対する保健事業

〜都道府県後期高齢者医療広域連合からの

市町村委託〜

これに対しては、フレイル予防として

歯科医師は、集団教育をDHを派遣することで

・口腔健康に関するおはなし

☆お口の体操の指導(嚥下体操とかですね!

これに関しては別の回でリハビリをまとめていこうと思います。)

・歯科医療機関への受診勧告

後期高齢者を含めた

☆すべての高齢者に対して行っていきます!

自己啓発セミナーのような感じです。

2.介護予防・日常生活支援総合事業

基本チェックリストに

☆該当しないすべての高齢者☆を中心に

集団教育、運動栄養口腔を組み合わせた

☆介護予防教室を何回かおこないます。

つまり、歯科医師は運動、栄養についても

指導しないといけない!ということでしょうね。

実施主体:市町村

対象者:65歳以上のすべての高齢者

事業内容:口腔の介護予防に関する教室、

講演会実施、パンフレット作成などなど。

②レベル2: 口のささいな トラブル

ここからが肝心です。

1.後期高齢者に対する保健事業

これはレベル1と同様です。。

2.介護予防・日常生活支援総合事業の

介護予防・生活支援サービス事業

通所型サービスC、短期集中予防サービス

これが大事です!!

ここでは、

☆基本チェックリスト該当者、

要支援者を対象者で、

3〜6ヶ月間、口腔機能向上のためのプログラムを

DH、ST、RDたちによって通所の形でうけるか、

もしくは歯科医院に紹介して個別で指導をうける、、といったものです。

ここで、基本チェックリストについて確認を軽くしておきます。

☆基本チェックリスト

ざっくりまとめると、65歳以上の高齢者が介護予防にならないようにチェックリストを回答して

それに合わせた施設で管理していく、、というものです。

項目として、

((ADLやIADL!))

・バスや電車で、一人で外出していますか

・日用品の買い物をしていますか

・預貯金の出し入れをしていますか

・友人の家を訪ねていますか家族や友人の相談にのっていますか

((運動、転倒関係!))

・階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか

・椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか

・15分位続けて歩いていますか

・この1年間に転んだことがありますか

・転倒に対する不安は大きいですか

((栄養))

・6ヶ月間で2kgから3kg以上の体重減少がありましたか?

身長(cm)と体重(kg)およびBMIは?

☆口腔☆

・半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか

・お茶や汁物等でむせることがありますか

・口の渇きが気になりますか

((引きこもりしてない??))

・週に1回以上は外出していますか

・昨年と比べて外出の回数が減っていますか

((認知機能))

・周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われますか

・自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか 

・今日が何月何日かわからない時がありますか

((鬱、精神的))

・(ここ2週間)毎日の生活に充実感がない

・(ここ2週間)

・これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった

・(ここ2週間)以前は楽にできていたことが今はおっくうに感じられる

・(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない

・(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする

といったように質問項目を分類することができ、

☆☆今後は問題にこの項目が並び、

どれにあてはまるか?何を求めているのか?

この項目に問われたら、どこへ紹介し、

歯科医師としてどういった対応をせまられるのか。。☆☆

といったことを予想しながら問題を作ったり、

知識を深めていけるとさらにいいですね。

☆ちなみに口腔の項目、

☆口腔☆

・半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか

・お茶や汁物等でむせることがありますか

・口の渇きが気になりますか

に関しては、

2項目以上で口腔機能低下と判断できるので覚えておきましょう。

1項目のみであれば嚥下体操など結局、自己啓発的な対応とかになりそうですよね!!

これに関して判断させてどう処理していくかみたいな問題が作られてもおかしくはないです。。

☆☆☆☆☆

③ 第3レベル:口の機能低下に対して、

これが今回の一押し、です!

1.後期高齢者に対する保健事業 (都道府県後期高齢者医療広域連合からの市町村委託)

市町村がDH、ST、RDたちを在宅等に

派遣(☆アウトリーチといいます!)し、

個人ごとの課題に応じた助言や指導を行います。

低栄養状態や誤嚥性肺炎のリスクが高い方、

閉じこもり傾向の人、

後期高齢者の質問票内容、

要介護度、

歯科通院状況

といったものについて該当者に対して

アウトリーチしていきます!

・実施主体

→市町村(都道府県後期高齢者医療広域連合からの委託事業)

・対 象 者

→市町村が設定した抽出基準に該当した人

・事業内容→歯科衛生士を在宅等に派遣し、口腔の課題に応じた助言指導。

訪問歯科健診事業や訪問歯科診療を行う歯科医療機関との連携もおこないます!

2.後期高齢者の被保険者に係る訪問歯科健診

対象者

医療機関への通院がむずかしく、

歯科健診を受診できない

後期高齢者医療制度の被保険者

歯科医師による訪問歯科健診を実施することができます。

・実施主体

→後期高齢者医療広域連合による

直接実施または市町村(広域連合からの委託事業)

・経費負担→

後期高齢者医療広域連合が負担(市町村に委託実施する場合)

・対象者

→通院による歯科受診がむずかしい

☆要介護3以上の後期高齢者医療の被保険者

・健診内容

→問診、口腔内診査、口腔機能の評価などなど!

そして、この問診ですが、

口腔機能低下症といったものを診断するのに

特に大事です。

今回の114回歯科医師国家試験では、

この口腔機能低下症の検査項目の検査の

グミゼリーは今回の出題委員の先生が導入したみたいです。

なのでここについてもいずれは整理してみてもよいでしょう!

〜口腔機能低下症〜

口腔衛生状態不良

口腔乾燥

咬合力低下

舌口唇運動機能低下

低舌圧

咀嚼機能低下

嚥下機能低下のうち,

3 項目以上該当する場合に口腔機能低下症と

名付け、6ヶ月ごとに再評価を口腔機能精密検査を行って治療を進めていきます。

〜口腔機能低下症の項目について〜

・口腔衛生状態不良

→ 舌苔の付着程度 50%未満!

舌を9分割して自分なりに舌苔の評価を

してみよう!

・口腔乾燥

→ 口腔粘膜湿潤度27未満!!

 唾液量 →2g/2分以下!!!

(ムーカスなど、機械をみてなんの検査に

使うものかもう一度確認しなおそう!!)

・咬合力低下

→ 咬合力検査:200N未満!(プレスケール)

 残存歯数:20本未満!(cf.8020運動)

プレスケールに関しては、

※高齢者の出題委員の先生が大学の

近くの住民に対してコホート研究して

咬合力とフレイルの研究をしていたので

注意しよう。

・舌口唇運動機能低下

オーラルディアドコキネシス

/pa/ 回/秒

/ta/ 回/秒

/ka/回/秒

どれか 1 つでも, 6 回/秒未満

(補足)

113回歯科医師国家試験

113 D-27

オーラルディアドコキネシスで評価するのはどれか。1つ選べ。

a. 弾 音

b. 通鼻音

c. 破擦音

d. 破裂音

e. 摩擦音

正解 d 破裂音

・低舌圧→舌圧検査

30kPa未満 100mg/dL 未満

※舌圧くんも、もう一度おさらいしたおこう!

・ 咀嚼機能低下

→ 咀嚼能力検査100mg/dl未満!、

咀嚼能力スコア0、1、2!!!

(先程のグミゼリーです!写真でみてどれくらいの

大きさがスコア0、1、2に当てはまるか確認しておきましょう!)

(補足)

嚥下訓練食は今回、

114 A-38でも問われたことがあり、

これも関連事項として確認しよう。。

cf. 日本摂食嚥下リハビリテーション学会の

嚥下調整食分類2013

・嚥下機能低下

→嚥下スクリーニング検査 (EAT-10) 3点以上!、      

 自記式質問票 (聖隷式嚥下質問紙)

※こちらの質問項目についてもチェックリスト同様まとめておこう!

3 項目以上該当で「口腔機能低下症」と診断と

する!!!

※診断までが歯科医師の仕事ではなく、

その後管理計画書を記載して管理を継続

していくことが急務である。

まず、以下の全身の状態についてチェック。

1 基礎疾患

2 服用薬剤

3 意識レベル

4 認知機能低下

5 肺炎の既往

6 体重の変化

7 体格指数(BMI)

8 食事形態

9 食思不振

続いて、口腔機能の状態!

口腔機能低下症の上の項目に加えて、

歯・歯肉の状態が

プラーク付着があるのかないのか?

歯肉の炎症はあるのかないのか?

歯の動揺があるのかないのか?

口腔内・義歯の状態はどうなのか?

についても管理していく必要がある。

また、口腔機能管理計画についても、

1 口腔内の衛生

2 口腔内の乾燥

3 咬む力

4 口唇の動き

5 舌尖の動き

6 奥舌の動き

7 舌の力

8 咀嚼の機能

9 嚥下の機能

の9項目が、

☆☆問題ないのか?

機能維持を目指すのか?

機能向上を目指すのか?☆☆

((個人的な感想))

今後の国家試験の臨床問題は

写真で所見を取らせた上で

口腔機能低下症に対しては、

選択肢に機能維持でいいのか?

向上すべきか?問題はないか?

などなど、、

しっかりと歯科医師として治療方針を固めることができる力が問われるようにぼくは思います!!

以上、長くなりましたが今回はこの内容で終わりにします。

受験生のみなさんも、自分なりに栄養やフレイルに関してホットな話題、まとめてみてくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

part12 第114回 歯科医師国家試験 必修 削除問題 D-2  解説  

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題をシリーズもので定期的に更新しています。

本日紹介する問題は D-2 です。

こちらは、問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため、正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外された問題です。

114 D-2

母乳栄養で欠乏のリスクがあるものはどれか。

1つ選べ。

a ビタミンA

b ビタミンC

c ビタミンD

d ビタミンE

e ビタミンK

今回は栄養についてまとめていこうと思います。

まずはいつも通り知識の確認から入りましょう。

「栄養なんて歯医者に関係ないなー」などと思ってる受験生も多いかと思います。

ですが、出題される分には、仕方がないので、今回はそこのへんまとめておきましょう。

☆この栄養の分野は、公衆衛生、生化学、口腔内科、小児、高齢者、生理学とも関係しているので、十分自分なりに整理しておきましょう!!

(ちょっと長くなってしまいますが、あえて最初にこっちの考え方で切ってみます。)

まずは推定平均必要量、推奨量、目安量、耐用上限量、目標量について整理。 

・推定平均必要量→母集団の50%くらい。半分の人が栄養okな量のこと。

・推奨量→ほぼみんな栄養足りてて、不足状態の人がいないこと。

・目安量→一定の栄養を維持するのに十分なくらい。推奨量と推定平均必要量といったものが計算できない時につかいます。。

・耐用上限量→これ超えちゃうと逆にとりすぎ。といったもの。

☆目標量→生活習慣病の予防のために日本人が目標とすべき量。。

「なんのこっちゃわからん」と思われている人に、もっと整理すると

「小さい値(推、推、目安量)」

「大きい値(耐用上限量)」

それとあとは、「なにか目標を決められてしまっている目標量」と三つにわけると、なんとなくつかめると思います。

その中でもですね、今回のこの選択肢のビタミン君達は、

脂溶性のビタミンADEKとビタミンCにわかれるわけです。

とりあえずもう少し整理していきます。

①1歳以上の場合

とりあえず、ビタミンを取らないと体は壊れてしまいますよね。

ですから、基本的にビタミンは最低限接種して欲しい

小さい値(推、推、目安量)が決まっているわけです。

脂溶性ビタミンの中で唯一ちゃんと値が計算できたのが、ビタミンAなので

☆ビタミンAのみ、推定平均、推奨量が決まっている。

他のビタミンDEKは目安量とまずは覚えておきましょう。

続いて、大きい値ですが、ADEKの中で、

ADEは上の値(耐用上限量)が決まっているものの

ビタミンKは決まっていません。

☆☆単純に暗記が苦手な人は自分で意味付けして覚えたり、他の科目と繋いでエピソード的に覚えてもいいと思います。

今回であれば、ビタミンKは凝固(Gyou””k””oのKって無理くり覚えてもいいですし、、そこは置いておきますが)

凝固関係とわかっていれば、例えばですよ。

血液は人間の体重の1/13程度なので

70kgの人だ5.3リットルもあるわけで、

出血した時に止まらないと困るわけです。

ですから、耐用上限量を決めてしまうと

もし出血した時に困ってしまうから、ビタミンKは耐用上限量を決めないのかな、、?

といった風にですね。

☆☆自分で学問的に裏付けしながら覚えると、暗記量もガクンと減ったりしていいかもしれないですね! 

(1歳以上)

ビタミンA→推、推、耐用上限量

ビタミンC→推、推

ビタミンD→目安量、耐用上限量

ビタミンE→目安量、耐用上限量

ビタミンK→目安量

②☆乳児の食事摂取基準

乳児は大人と違って、最低量が計算できなさそうですよね?

ですから推、推の部分があくまで目安なので目安量にかわります。

あとはまだ1歳以上の我々と比べて

お肌がやわらかいイメージつけると、ビタミンEをいっぱいとってやわらかいのかな?

と自分でイメージをつけることで

ビタミンEの限度、上の値はいらないな。。

と考えると下図のようになります。

(乳児)

ビタミンA→目安量、耐用上限量

ビタミンC→目安量

ビタミンD→目安量、耐用上限量

ビタミンE→目安量、耐(×)

ビタミンK→目安量

このようにして暗記するとちょっとは楽しくなるかもしれないですね!

ここで、前回同様になるべく答えの個数になるように、選択肢をうまくグループでさばけるか何回かやってみましょう。。

どうですか?

一つに決まります?

耐用上限量が決まっているのは

ビタミンAとビタミンDの2つ。

目安量は全部共通しているので今回のグループ、組み合わせ、二項対立は失敗していると考えます。

それなら最初からこの上の知識と解説をするな!

といわれそうですが、今回はあえて失敗パターンを入れてみます。

なぜなら模試や国家試験の会場でどうですか?

選べない時ずっとその考えを持ち続けるがあまり思考停止に陥って、投げやりにマークシートにマルをつけるなんて人、心当たりがあるのではないでしょうか???

☆☆こういった時に必要になるのが、発想の転換です。。

いろんな科目と絡むのでしょうがないところにはなりますが、まず今のアプローチ。

どこがだめだったのか一緒に考えましょう。

(問題再掲)

母乳栄養で欠乏のリスクがあるものはどれか。

1つ選べ。

a ビタミンA

b ビタミンC

c ビタミンD

d ビタミンE

e ビタミンK

☆この時点でまずはどの科目から出題されているのかを考えます!

問題文の特別なワードを拾うと

「母乳」とありますよね。

ということは他のカルシウムでなく、あえて母乳ということなので、小児歯科からの出題と考えるのがベターです。

するとどうでしょう?

ビタミンADEK、Cで、足りないと小児で起きてしまいそうな病気を、連想ゲームしてみてください。

ビタミンA

→夜盲症

ビタミンD

→ビタミンD依存性くる病

ビタミンE

→あんまきかなくない???

ビタミンK

→さっきも凝固関係でまとめてたけど、

たしか、生まれたては腸内細菌が少ないから、血が止まりにくくて下血しやすいってきくな。

メレナとかいったな。。

ビタミンC

→歯茎から出血とか、かな。。

連想がある程度終わったところでどうですか?

二項対立してみましょう。

この場合、二項対立としてうまくきれそうな判断基準としてあえて、☆牛乳ではなく、母乳と表現しています。

つまり、

☆☆今のを小児でみかける疾患か?

☆☆大人でもみかける疾患か?

で二項対立的に切っていくとさらに切りやすくなるはずです。やってみましょう。

ビタミンA夜盲症→大人

ビタミンD依存性くる病→大人

ビタミンE→大人

☆☆ビタミンK、メレナ→小児☆☆

ビタミンC、歯茎から出血→大人

どうですか?

1つに決まりましたね。

ですから、ビタミンKが答えだと分かるわけです!

(((ここで補足)))

ビタミンDもほんとうは必要です。

以下、日本人の食事摂取基準2020よりちょっと大事そうなところだけピックアップしておきます。

・乳児(目安量)

乳児において、ビタミン D 欠乏によるくる病は稀ではないことが、海外でも我が国でも報告さ れ60─62)、日照機会の乏しいこと、母乳栄養などがその危険因子として挙げられている。

・ビタミン K は胎盤を通過しにくいこと 82)、母乳中のビタミン K 含量が低いこと 16,83)、乳児で は腸内細菌によるビタミン K 産生・供給量が低いと考えられること 82)から、新生児はビタミン K の欠乏に陥りやすい。出生後数日で起こる新生児メレナ(消化管出血)や、約1か月後に起こる特 発性乳児ビタミン K 欠乏症(頭蓋内出血)は、ビタミン K の不足によって起こることが知られて おり、臨床領域では出生後直ちにビタミン K の経口投与が行われる 84)。以上より、臨床領域にお けるビタミン K 経口投与が行われていることを前提として、目安量を設定した。

(日本人の食事摂取基準2020より)

どうでしょう。

ビタミンDは、

・日を浴びることが少ないこと。

・母乳栄養が危険因子

ビタミンKは、

・胎盤通過性が少ない点。(お乳飲む時点で生まれてるからこれは関係なさそうか?)

・母乳中のビタミンKがめっちゃ少ない。

・腸内細菌が少ないためにビタミンK不足で出血してしまうメレナ

・頭蓋内出血(泉門が開いていることもあり、安易にゆさぶっちゃいけないこともイメージするとつかみやすそう??)

とまとめてみます。

ここまでみると両方とも正しくみえますが、

☆問題を作った人の立場からみるに、

日を浴びるのが少なければ成人でもありえるし、

ビタミンD不足だったらわざわざ母乳というよりも

牛乳を飲まないことによって不足するリスクがあるのはどれか?

のような誰でも答えられそうな簡単な内容に変わってしまいそうですよね?

それに自分が小児の専門家であると思って問題を作る立場から考えてみてください。

どっちを正解にしたいかは、

当然ビタミン Kかな、、と思いますよね。

このように、

☆☆☆出題者が正解としたいものをマークでしっかり塗ること!!

これが第一に最も大事だということを最後に強調して終わりにします。。。

☆☆☆今日のポイント☆☆☆

1.まず、こういったいろんな分野にまたがる問題を解くにあたって、

この問題はどこの何の科目が出題しているかを考えること!

2.出題者が正解としたいものをマークでしっかり塗ること!!

3.現場でグループしてみて詰まったら、すぐまた別の組み合わせを選べるよう発想の転換を行うこと!!!!!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

また、実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。

(part11) 第114回 歯科医師国家試験 削除問題 解説 (必修 C-17)

第114回歯科医師国家試験の個人的にピックアップしておきたい問題を、定期的に掲載しています。

本日紹介する問題は C-17 です。

こちらは、問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため、正解した受験者については採点対象に含め、不正解の受験者については採点対象から除外された問題です。

血管平滑筋を収縮させるのはどれか。

1つ選べ。

a コリンエステラーゼ

b アデニル酸シクラーゼ

c ミオシン軽鎖キナーゼ

d プロテインキナーゼ

e アルカリホスファターゼ

まずは知識の整理から行いましょう。

・アセチルコリンは、

コリンアセチルトランスフェラーゼ

略してCATによって、

コリンとアセチルCo Aから作られます。

アセチルCo AのくだりはTCA回路を

生化学と踏まえてもう一度復習してみて下さいね。 

そしてトランスポーターでシナプス小胞に

取り込まれて貯蔵されます。

貯められたアセチルコリンは、

神経に活動電位が伝わると、カルシウムチャネルが開いて放出されます。

このアセチルコリンを分解するものが文字通り、

コリンエステラーゼです。。

このアセチルコリンエステラーゼを妨害する

有機リン系殺虫剤がからだにはいると無限にアセチルコリンがでるので副交感神経的な症状がでて

下痢になったり、気持ち悪くなったり涙が止まらなくなるのです。。

話は変わりますが、肝臓や血漿に偽性コリンエステラーゼもあるので、スキサメトニウムやプロカインといったエステル結合を持つものも分解します。

あとは血管平滑筋とα、β受容体、

Gタンパク質をまとめておきましょう。

・アデニル酸シクラーゼ

平滑筋に関して、

Gqタンパク質共役型受容体は、

血管平滑筋といったα1受容体。

ムスカリン性の

自律神経節の節後神経の興奮にかかわる

M1受容体。

平滑筋収縮や腺細胞の分泌↑にかかわる

M3受容体。

の三つが挙げられます。

機序として、

ホスホリパーゼC↑

IP3を介した細胞内カルシウム上昇↑

ミオシン軽鎖キナーゼ↑

血管平滑筋筋収縮!

となります。

一方で、

Gsタンパク質共役型受容体のほうは、

β受容体である

心筋↑のβ1受容体。

気管支ひろがるβ2受容体。

脂肪分解に働くβ3受容体。

の三つが挙げられ、

機序としては、

アデニル酸シクラーゼ↑

ATPからcAMPができる。↑

プロテイン/キナーゼが、

ミオシン軽鎖(というタンパク、プロテイン)を

分解します。つまり抑制!

カルシウム↓

血管平滑筋弛緩。。

上のようにまとめると、

血管平滑筋が確かにα1受容体で収縮とだけしか

暗記できていなかったことが、

こういった流れを押さえることで収縮の機序が

分かり、

β作動薬がついたときに血管が弛緩して、

心臓のほうが収縮する。。といったくだりが

よくわかるようになりますよね。

生理学や薬理は密接しており、

ここのへんは原理からおさえると楽になります。

今の時期だからこそ深められる知識、ですよね?

硬組織の問題が出たときに、アルカリホスファターゼは詳細をまとめるのでここでは割愛します。

以上の知識を持って解いてみると、

a コリンエステラーゼ

→アセチルコリン関係なので関係なし。

b アデニル酸シクラーゼ

→血管平滑筋の抑制の時に働く酵素の一つなので

バツ。

c ミオシン軽鎖キナーゼ

→こいつが活性化するくだりで血管平滑筋は

収縮するので正解!

d プロテインキナーゼ

→こいつがミオシン軽鎖というタンパク質(プロテイン)を分解してしまうのでだめ!

e アルカリホスファターゼ

→かたいもの→×

となるのでミオシン軽鎖が正解だとわかりますね。。。

また、ここから、もし知識がない状態で解くとするのなら、どう連想していくのか下のようにやってみましょう!

aseとつくものは酵素なので

何かを分解するもの、、と考えましょう。

そして、☆☆カタカナを分解してみましょう。

単語をきりのいいところで区切ると

推測しやすくなります。

あとは連想ゲームでやっつけてみてみましょう。

a コリンエステラーゼ

→コリンを分解する。

ということはアセチルコリンを分解する?

アセチルコリンは筋肉収縮に働くから

逆に収縮しないかも、、、

b アデニル酸シクラーゼ

→アデニル酸ってADEってくるから

ATPとかADPに関係しているものなのかな?

c ミオシン軽鎖キナーゼ

→ミオシンときくと

アクチンとミオシンの筋収縮の話を

思い出すな。

d プロテインキナーゼ

→プロテインを分解する?

タンパク分解??

e アルカリホスファターゼ

→アルカリホスファターゼ、、

ホスファはPだな…って考えると

硬組織関係なのかな??

と推測をしてみると、

Cが正解に近そうですね。

このように何個か前にもまとめましたが、

単語を切りのいいところで区切って分解して

みたり、

カタカナを日本語に書き直したりすることで

連想しやすくなるのでオススメ、、、!!!

☆☆☆今日のポイント☆☆☆

単語をきりのいいところで区切ると

推測しやすくなるのでおすすめ!!

以上のポイントを参考に有意義な受験生活をお過ごしくださいね。

実際に問題を解きながら他にはどんな疾患が考えられるのか生徒と先生が話し合いながら一つの問題からたくさんのパフォーマンスを引き出し、歯科医師国家試験という連想ゲームを楽しみながら受験生活を送ることが出来るかと思います。